United State NAVY.
 アメリカの4軍(陸軍U.S.ARMY,海軍U.S.NAVY,空軍U.S.AIR FORCE,航宙軍U.S.SPACY)の内のひとつであり時空混乱により出現したエマーンによりもたらされた重力制御技術の恩恵を最も受けていない部署でも有った。
 実際は重力制御技術を有効に利用できる箇所も多々有るのだが、空中戦艦の所属が旧航宙組と空軍を主体とした軍事体になった事によって実際には最も割を食った部署である事は確かである。
 さて、海軍の通常戦力として海上艦が有り海上の警備を行っている事は知られているが、アメリカ国防上に於ける海軍の最も重要な任務として用意されているのがいつでも世界を破壊せしめるだけの核戦力を世界中に展開する戦略核搭載型原子力潜水艦である。
 これこそが実際の海軍の主戦力と言っても過言ではなかった。
 これは冷戦が20世紀末に終了してからも変わる事の無い事実である。
 しかし、海の中が戦力を隠し易いとされていた時代は時空融合を以って既に終了していた事をアメリカ海軍当局者達は未だに認識してはいなかったのである。

 現在、七つの海洋に深く静かに跳梁する存在が有った。
 彼らは元の世界では南極の氷を溶かし世界の平野を海退させ、陸の住民たる人間達の存在を抹殺して来た。
 世界最高頭脳の一人、遺伝子工学者ゾーンダイクと彼の生み出した様々なキメラ達である。
 優れた遺伝子技術を用い食料問題等に対処して来たゾーンダイクは、限りない抗争を繰り返す人類に絶望しその科学の矛先を人類滅亡へとシフトさせたのであった。
 それは時空融合後も変わり無いらしく、現在は表立った武力行動を控え南極の地にて密かに戦力の牙を貯めていた。
 彼らが求めているのは海中主体の兵器からでは届かない陸地奥に生きる人間を抹殺出来るだけの破壊力を持った兵器である。
 それは ATOMIC WEAPON と呼ばれていた。


スーパーSF大戦

インターミッション ・暗く静かに潜行せよ・




 彼らゾーンダイクが持つ現有戦力は主に次の通りである。
 100メートル近い巨躯で世界中の海に出没する自律思考型のムスカ級生体潜水艦。
 群れを作り南氷洋周辺を群雄している20メートル近い人魚の様な姿を持つ外洋型ミューティオ。
 ほぼ小柄な少女の様な容姿に鰭を持つ内海型ミューティオと彼女たちが操る海中の悪魔と呼ばれる水中戦闘機「海蜘蛛」。
 そしてベルクが長兄となる先行量産型を中心とした海洋適応型生体複合人間「獣人」と半生体潜水戦艦ナガトワンダーである。
 実は彼らゾーンダイクが率いる一党も実は完全なる一枚板という訳ではなかった。
 彼らの中にはゾーンダイクと共に南極のサンクチュアリの中に住み、ベルクが行っている外界での人類虐殺の事実すら知らず原始的生活を続ける後期製造グループと、ゾーンダイクの苦しみを知るが故に人類を激しく憎悪する先行製造グループ達が居た。
 その武装グループを率いていたのがベルグという一人の獣人であった。
 彼は時空融合後に受信した、全世界に向けてGGGが放送した時空融合という話をすんなりと信じた訳ではなかった。
 しかしその後に得た様々な情報から推論するに、現在ではそれを肯定しても良い考えに変わって来ていた。
 だが、例えどの様な現象が起こっていたにせよベルグは人類の生存を許す気にはならなかった。
 彼らの愛するパパ・ゾーンダイクを絶望させ、地球を食い潰し地球を滅ぼそうとしている人類という存在に対して、若い理想主義者の彼ベルグは激しい嫌悪感を抱いていたからだ。
 通常戦力として彼らが揃えている仲間達の能力は海中の戦力としては破格の物であった。
 ムスカ級生体潜水艦の静粛性は駆動に生体筋肉を用いている上に、分泌物で体を覆い音を吸収するバリアーとして使用する事でほぼ完璧な静粛性を獲得していた。
 青とその技術を持った所以外、ムスカの存在すら感知出来る軍事組織は存在しないだろう。
 その状態で獲物に忍び寄り、目標が逃れ得ない近距離からシャベル・ノーズ(生体魚雷)や海蜘蛛(機械式の格闘戦闘艇)を発進させるのだ。
 まず、通常の潜水艦では感知してから撃沈されるまで手を打つ事すら不可能の筈だ。
 新世紀2年初頭、南極ストリームベースに巨体を休めていたナガトワンダーで様々な思考を伸ばしていたベルグはひとつの結論を出すと一頭のムスカに命じた。

「パパの為に、人間達を消えない炎で地球から焼き尽くすんだ。ムスカ58号、お前は海をうろついている目障りな奴らからそれを奪って来いっ! 海は我々の領域である事を思い知らせるんだ! ミューティオどもを連れて行け」

 時空融合以前に、ここ南極ストリームベースで製造されたムスカ58号は静かにその巨体を南極海の冷たい水へと滑り出した。
 まだ若い彼の体は70メートル程であり、抹香鯨の様な歯鯨と同様の四角い頭に、後ろ半分がエイの様に広がった体をくねらせると、見掛けに寄らぬ早いスピードを出し、彼は北を目指した。
 南氷洋に群遊する彼よりも小柄な外洋型ミューティオの群れに接近すると、彼はミューティオ達に声を掛けた。
 基本的に人間に心を惹かれた裏切り者の一体の内海型のミューティオを除き、ミューティオ達に個性と言う物は無い。
 全てが同じ規格で作られており、外観上の性別ですら女性に統一されている。
 連帯感以上の共通意識を発達させた彼女たちの間には個人という意識が発達しておらず、実はそれ以前に自己というものすら感じていなかった。
 彼の呼びかけにその時一番近い位置に居た外洋型の一頭がそれに答えると彼の後を付いて来た。
 何故彼がミューティオに声を掛けたのかというと、彼の戦闘能力がずば抜けているのは確かであったが彼には手も足も無い。
 折角無傷で原潜を倒したとしても、内部に詰まっているSLBMを抜き出さなくてはならない。
 しかし、それには彼女らミューティオ達の中でも人間サイズの内海型ミューティオに任せるのが一番効率が良いのだ。
 そして彼女達への労働へのささやかな報酬は、その倒した潜水艦の中にあるのであった。

 南氷洋を抜けるとムスカ58号はフンボルト海流に乗って東太平洋の南アメリカ大陸岸寄りを一気に駆け上がった。
 ちなみにこの間、彼らは海面へは一度も浮上していない。
 彼らのパパ、造物主たるゾーンダイクは各種生物の遺伝子に細工し、その細胞をキメラ化させる事によって様々な動植物の能力を彼らゾーンダイクの子供達に与えていた。
 彼らのベースとなっている人間やイルカやクジラ等が採用している肺呼吸であるが、彼ら海洋に棲む生き物にとって肺呼吸は優れた呼吸法とは言えない。
 その活動を界面間近に拘束されてしまい、活動範囲が狭められる上に海中を自在に活動出来る時間が限られてしまう為だ。
 クジラたちは体内の構造を色々と改良する事で長時間の活動を得る事に成功しているが、それでも肺呼吸の制約は大きく行動の制限となっている。
 それから開放される為にゾーンダイクは一般的な海中での呼吸法である鰓を持たせる事に成功していた。
 高等脊椎動物には両生類の幼生までしか備えていない鰓を彼らは持っていたため、海洋を自在に好きなだけ泳ぎまわる事が出来るのだ。

 任務の旅とは言え、久し振りに開放的快適な旅であった。
 しかも、現在泳いでいる海は以前の物より活性に富んだものであった。
 勿論、彼らゾーンダイクの子らが放たれる以前の海に比べてであるが、彼らですら見知らぬ様々な生物に満ち満ちていた。
 四つの櫂の様な巨大な鰭を持ち、巨大な顎をひけらかす海の暴君竜「リオプレウロドン」。
 イルカの様であるが、声による呼び掛けを知らず巨大なギロついた目が特徴的な魚竜。
 オウム貝に似ているが、曲がりくねっていたり直線的な貝殻を持つ巨大な頭足類「アンモナイト」。
 そのどれもが魚のようなエアヘッドであり、彼らの呼び掛けすら理解できていないただの海の動物であった。

 メキシコに近付くと彼は標的である原子力潜水艦を探し始めた。
 ムスカ58号は鯨の言葉を発して、人間が作った騒々しい鉄の魚は居ないかと問うた。
 その音響は広々とした海洋に広がり、聞き手の鯨達へと届いた様であった。
 暫くすると無神論者のベンジャミンと名乗るヒゲ鯨から答えが帰って来た。

「何故そんな事を聞くのかは知らないが〜♪ 聖域の外れに騒々しい一隻の原潜が〜♪ 北へと向かっていたよー♪」

と言うような意味の事を言って来た。
 加えて「ど〜うしたんだい?」と聞いてきたのでムスカ58号は「私」「人間」「殺す」と返した。
 暫くするとベンジャミンは悲鳴を上げて逃げ去っていった。
 ベンジャミンが驚いたのも無理は無い。彼ら鯨達が明確に人間をターゲットにした事など、伝説の白鯨モビーディック以来存在した事が無かったのだ。
 ムスカ58号は意地悪く笑い声を上げた。
 平和的な思考をしている鯨共には理解できまい、パパがどれだけ人間を憎しんでいるかなど。
 そのままのスピードで泳いでいると暫くして、海の生き物たちの調べとは遥かに縁遠い原子力機関のけたたましい音が深度200メートルの所から聞こえて来た。
 一応用心として彼は体からネバネバした分泌物を絞り出すと静粛モードに入り静かにその原潜へと近付いた。
 極間近に近付いていながらにしてそれはムスカの事など知る事も無く、原潜は脳天気に潜行を続けていた。
 このまま彼の体に付けているシャベルノーズの卵を腑化させ、攻撃するのはたやすいのだが今回の目的は撃沈ではない。
 同じく体に付けている内海型ミューティオがスタンバイしている海蜘蛛に刺激を送った。
 海蜘蛛は「了解」の意としてメインカメラを点灯させると静かに粘膜から抜け出していった。
 分離した海蜘蛛4機は粘膜の名残を振り払うと突如エンジンを全開にして原潜へと突撃を開始した。
 驚いたのは原潜である。
 水深数百メートルも有る海底まで何も無い辺鄙な海域に突如として攻撃的な音源が発生したのである。
 ソナー要員は驚きの表情で艦長へ報告した。

「距離500、速度50ノット魚雷4本、急速接近中! ホーミングしています!」
「何だと!? 今まで気付かなかったのか!」
「パッシブセンサーには何も、突然出現しました!」
「ガッデムッ! 最大戦速、メインタンク急速ブロー! 船殻が破壊されない全力で緊急浮上を…!」
「ダメです、命中します!」
「ジーザス!」

 艦長が思わず祈りを捧げると、祈りが通じたかのように命中、圧壊と続く最悪の音響はしなかった。
 だが時間が経つと、艦尾方向から不気味な振動と共に異常なトルクが掛かりネジ切れる金属音が響いた。
 それと同時に激しい警告音と共に艦内照明が赤色灯へと切り替わり艦の推進を司る推進軸タービンが突如5T(タービン・緊急停止)した。
 蒸気配管の内部圧力が急上昇した為に配管保護の為緊急放出弁が作動したのである。
 幸い2次蒸気の為放射能漏出の恐れは無かったが、艦内気圧を保つ為に艦外部への放出バルブが水中で開放された。
 深度200メートルといえば20気圧もの水圧が掛かる高圧の深度である。
 だがタービン内部の圧はそれを上回っていた為に水圧を押しのけて外部に放出されたのだが、高圧の1次冷却水から熱伝導によって2次冷却水が変化した高圧高温の乾蒸気はあっという間に深海の冷たい海水に冷却された。
 元は僅かな水分が高温で膨張した乾蒸気である、瞬間的に収縮し周りを取り囲んでいた海水同士が激突した為に断続的に爆発的な音(衝撃波)を外部に作りだした。
 その為に高級な能力を持つピアゾ素子の電圧効果によって拾った外部の音響を電子的に増幅させ、その音を拾う役割を持つソナー手の聴覚を麻痺させてしまった。
 更に絶望的な報告が艦長に届けられた。

「艦長、機関部より連絡します。過トルクで全推進軸断裂損傷回復の見込み無し。またその時の過トルクによってタービン緊急停止、原子炉も緊急停止シーケンスに入っています」
「おい!? マジかよ!」

 突然降って沸いた出来事に艦橋内のクルー達も動揺して思わず声を出してしまっていた。

「落ちつけ! メインタンクブローを命じていた筈だ。そちらの経過はどうなっているか?」

 艦長が冷静な声を出すとクルーは慌てて現状に対する作業へと立ち戻った。

「排出率85%、深度・・・変化無しっ!? 艦内浸水箇所無し! 原因不明!?」
「艦外の状況はどうなっているのか?! 敵の位置は特定できたのか、ソナー!?」

 予備員として待機していた副ソナー手が席に付くと、前任から聞いていた報告も織り交ぜて艦長へ報告した。

「外部音響が騒がしく観察出来ません。しかし、直前までの情報では機械駆動ノイズ無し。ただし、先程から鯨のような小型の生物が艦の周りを周回している様なエコーが見られました」
「チィイッ! 訳が分からん。大王イカにでも襲われたのか?! とにかく全力で浮力を上げろ、空中に飛び出しても構わん、水面状況など考慮に入れるな。とにかく浮上が最優先だっ!!」

 艦長の必死の命令に死に物狂いとなったクルー達は全力で仕事に取り組んだ。
 だが、突然艦は横殴りの衝撃を受け、クルー達は床に放り投げ出された。

「じょ、状況報告せよっ!」
「複殻に亀裂発生っ! エアーが放出されている模様。浮力が稼げません!」
「再度沈降開始、深度250、300、400止まりませんっ!?」

 ほとんど涙声の様な報告にクルー達も生唾を呑みこみ聞き入った。
 だが、その時彼らの耳に異様な音が入ってきていた。
 巨大な金属の支柱が船殻にこすり付けられる甲高い音が彼らの頭上から聞こえて来たのだ。

「圧壊にはまだ早いはずだが・・・」

 思わず彼らが音のする方を向くと、そこには外部へ出る際に使用される圧力ハッチが取り付けられていた。
 潜水艦が何らかの事故により水中に留まらざるを得ない時、もしも人間が自力で海面へ脱出できる深度であってもハッチに掛かる水圧の強さは半端ではなく、人間の腕力ではビクともしない。
 その為の補助動力機構が付けられた緊急脱出が可能なハッチなのだが、そこから金属が軋むような音が響いてくるのだ。
 それは彼らには死神の足音の様に聞こえて来た。
 だが、実際にはその正体はよりオゾマシイ代物であった。
 息を呑み見詰めてると、突如ハッチは弾け飛び暗く冷たい海水が艦橋へと雪崩込んで来た。

「たいひ・・・待避だ! 急げ!」

 一瞬で胸元まで上がって来た海水を分けながら艦長は隣の水密区画へと急いだ。
 彼が防水扉を潜り抜けると、そこに居たクルーが急いで防水扉を閉止し、ロックを掛けた。
 分厚い耐圧窓の向こうは見る見る内に水面が上昇、あっという間に海水で埋め尽くされた。
 その向こうは地獄絵図であった、逃げ遅れたクルーは強大な水圧の前にもがき苦しみながら次々と絶命してゆく、そして、艦長はそこに見えた物を見て自分の正気を疑った。
 次の瞬間にメインの照明が切れたためハッキリとは確認できなかったが、・・・小柄な少女の様な、鰭を持った人影がジタバタと手足を振るクルーの足を掴んで「肉を食らっていた」。
 「青」の世界で戦略級の攻撃力を持つムスカよりもミューティオ達が蛇蝎の如く船乗りに恐れられていた理由がこれである。
 ミューティオは人を食らうのだ。
 水密扉の向こうでは内海型のミューティオ達が嬉々として獲物の脚を掴むと艦の外へと運び出していた。
 彼女らは内海型よりも外洋型の方が上位に当たる。
 水兵の鍛えられた肉は彼女らにとって極上の獲物として知られており、艦内に入れない外洋型の為に艦の外へと獲物を放り出した。
 まだ痙攣を続けている水兵は一瞬海水に浮かんだが、次の瞬間、女の顔を巨大化させたホオジロ鮫よりも巨大な顎に捕らえられ生きたまま骨毎咀嚼された。
 ゴリゴリボキンと不気味な音が響く。
 それを見て内海型のミューティオ達は歓声を上げた。
 そして自らもご相伴に預かるべく次の獲物を求めて再度艦内へと進入した。
 何しろボスの外洋性ミューティオが満足しなければ自分達は味見位しか出来ないのだ。
 だが、逃げ遅れたクルーの数はそれほどでもなく、彼女らは暗闇の中でも良く見えるように猫の瞳のような光増幅機能によってギラリと光る目を、次の獲物を求めて防水扉へ向けた。
 既に救助を待つ以外に手の無かったクルー達に残された対抗手段は無かった。
 そこに展開されたのは正に地獄の光景であったと言えるだろう。
 しかし、男性の性格を持つムスカに対して女性の性格を持つミューティオに人食いの習性を持たせるとは、ゾーンダイク、何か秘めたる思いがあったのだろうか。
 それはともかく、血に酔った彼女達が正常に戻ったのは全てのクルーが艦内に存在しなくなってからだった。
 彼女達は艦の制御機構を無効化すると垂直発射管のロックを外し、中から水中発射式戦略核ミサイルを引きずり出した。
 ムスカはそのSLBMを腹の嚢にしまい込み、直ぐさま南極への帰途に付いた。
 こうして比較的無防備なまま潜行を続けているアメリカ海軍の戦略型原潜は定時連絡を突然途切らせて、次々とその消息を絶っていった。
 しかし潜水艦の事故は、特にそれが戦略核搭載型の場合、事故があった事すら最高機密とされている。
 何故なら事故が起こったと言うだけで相手に情報が渡り、隠密性が最大の武器である潜水艦の価値が薄められてしまうからだ。
 自衛隊ですら、現在の潜水艦の位置は機密情報として秘匿されている。
 その為、この「事故」の事が日本連合の情報網に引っかかるまで暫く掛かる事になってしまった。
 数次に渡るムスカによる核強奪事件が終了するまで、日本連合にその事実が流れる事は無かったのである。
 彼らの宿敵である「青」そして裏切り者の「赤ハゲ」の協力を得ている日本連合の海運海域には対ゾーンダイク用に特化された警戒網「ソーサス」が張り巡らされ、既にムスカ級の音紋も取られていた為、ベルグとしても決戦時間近になるまでは不用意な接触を避けていたのである。
 尤も、警戒していたとは言え強行偵察を行っていたムスカ級の一頭が只の攻撃型原子力潜水艦「ヤマト」との偶発戦闘により相打ちとは言え沈められていたし、それとは別に大西洋に於いてもスペースチタニウムとダイアモンド繊維によって鎧われたノーチラス号との戦いに於いて沈められている事からも分かる通り、「青」以外にも強敵が存在する世界、それがこの世界の現状なのである。
 現在は性能でイニシチアブを持つとは言えゾーンダイク一党の中でも過激な武力派であるベルグは血気に逸る事も無く着々と全人類抹殺への準備を進めているのであった。




日本連合 連合議会


 岡田さんのホームページにある掲示板「日本連合 連合議会」への直リンクです。
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