時に新世紀元年五月、後に「RYOMA」の名の元に世界的な大企業として大成功を遂げる「海援隊」誕生の瞬間であった。
その1「大阪にて」
「お早うさん。遅れてすまんの。う、頭痛て」
「あら、お早うございます。ずいぶんお飲みになったみたいですね」
「いやあ。近所にええ店見つけての。薬飲むんで水貰えるかの」
「で、二日酔いで遅刻というわけですか。はい、お水」
「おお、ありがとの…いやあ、店の女の子がなかなか離してくれんで…(ぶっ)」
「あらどうかいたしましたかしらあ(平然と)」
「(§AeOgQ&┴∠←♂s宴フ)」
新世紀2年1月。海援隊・りんくうタウン営業所にてのことである。二日酔いの青い顔を更に白黒させて声にならない叫びを上げているのが大阪営業所担当で海援隊副社長の「中岡 慎太郎」であり、そんな彼の前でにっこり微笑んでいる(目は、笑っていない)のが海援隊企画本部長の「福岡 田鶴子」であった。
大阪営業所担当重役である「中岡 慎太郎」は、その職務を果たすため、大阪営業所設立以後、りんくうタウンにて週の半分は過ごすようになっていた。まあ現実に激務なのではあるが、高知の本社(特に田鶴子女史)から目の届かない場所であるため、それなりに夜の街にふらふらと、というのも増え、こんな風に二日酔いで遅刻なぞというのも起こっていた。
「中岡副社長もお忙しい様ですね。前日の残業が響いて遅刻せざるを得なくなってしまうとか」
「ま、まあのう」
「最近では夜に外出が多いそうですけど」
「あ、ああ(くっ、誰じゃぺらぺらと)」
「いったい、夜の街で何を成されておられるんですの?」
「そ、それはのう…え、ええと、こ、このりんくうタウンはとても活気のある街じゃきにの」
「ええ、そうですわね」
「じゃ、じゃから商売の種は何処にでもころがっちょる」
「まあ、そういうこともあるかも知れませんわね」
「んでの、なんかそういう夜の街でもなんぞ商売の種になるもんが転がっておるじゃろうと思っての」
「あら、あらあら、副社長も頑張っておられるんですのね」
「そ、そういうことじゃ」
「で、何か見付かりました?」
「へ?」
「ですから何か利益に繋がりそうなことは?」
「あ、う。い、いや、それが…」
「当然まだなにもなんて事はないですよね。副社長がこうやって遅刻していらっしゃるほど熱心に捜してらっしゃるのに」
「そ、それはもちろんじゃ」
「それならよろしいですわ。もしただ遊んでいるだけなどということでしたら…そうですわね。後藤君や板垣君は桂浜で逆さ磔でしたから…、ここ大阪ですと通天閣の上から逆さ吊り、とか、淀川へ簀巻きで高飛び込み。なんてことにもなりかねませんでしたものねえ(にっこりと微笑む。ただし、目は、笑っていない)」
「あ、あう(ほ、本気…じゃな)」
「で、お聞かせねがえますかしら」
「あ、ああ、その、じゃのう」
「はい?」
「ええと、だから、その、での」
「うふふふ…近藤君?」
「なんでしょう?」
海援隊大阪営業所所長「近藤 長次郎」
「ちょっとそこの…ロープとってくださる?」
「わああ、ちょ、ちょっと田鶴子さあ」
「はい?」
「じゃ、じゃからあのなあ」
「お早めにお願いしますわ」
「じゃ、じゃからのう…今このりんくうタウンは人がどんどん来ちょるじゃろ」
「ええ」
「ほ、ほいでな。人がどんどん集まるもんじゃからゴミもやたらと増えちょるじゃろう」
「それで?」
「じゃ、じゃからそんゴミ問題を解決したら商売のネタになるじゃろ思うてな」
「まあ、確かにそれはそうですわね」
「そうじゃろうそうじゃろう」
「で?」
「で?」
「何か具体的な方法は?」
「ぐ、具体的なやつはのう…」
「やっぱりロープ…」
「ちょ、ちょっと待っちょくれえ」
目がいやーんな感じに光る福岡本部長。その眼光に怯え絶体絶命の中岡副社長。しかし救いの手は意外な方向から訪れた。
「副社長。これが使えそうですきに」
「お、おお、どれじゃどれじゃ早よう見せい」
「先日本社からから送られて来たんですっちゃ。高知の工業技術センターで見付かったものらしいんですが。何でも有機物をエサにしてメタンガスを生成する新しい細菌じゃあそうです」
「ほ、ほう」
「何でもエサになる有機物を高効率で完全分解、その上生成効率がこれまでの何百倍もええ物じゃそうですきに、こいで何か出来んもんですか」
「ふ、ふうむ、そうか。こん細菌のエサに生ゴミを使えばいいんじゃな。じゃが発生したメタンをどうするんちゃ?」
「メタンですか…それなら府の方へ売ったらどうです?」
「府へ?どういうことっちゃ田鶴子さあ」
「天然ガスの主成分はメタンから出来てますわ。で、その天然ガスを原料にして作られるのは?」
「天然ガス…都市ガスじゃあ」
「その通りですわ」
「そうか大阪ガスへ売りつければいいんじゃな」
「まあそれだけではなく、他の化学工業の原料としても取引出来ますけれども。一番はそれでしょう」
「よし決まりじゃあ。誰か早う本社と工業技術センターへ連絡して詳しい話しを聞いてくるんじゃ。他のもんは貰ってきたデータを元に大まかな計画を立てるんじゃ。あとは府へも連絡を。みんな行動開始じゃあ!(わしの命がなくなる前に)急げぇっ!!」
「「「「はいっ!!」」」」
そしてこの計画は数ヶ月後見事に結実する。半官半民の公社という形で運営会社が設立され、第1号の処理施設が大阪府能勢町で運転を開始する。これにより府のエネルギー問題とゴミ処理問題の一部が同時に解決、その上反応後の残存物を肥料として利用出来るというおまけまでついた。またこのシステムのパテントを押さえることにより、今後他の地域に同様な施設が作られるたびに海援隊に莫大な利益が流れ込んだ。ついでに中岡副社長へのお仕置きも一時的に延期されたのである。
…「副社長、そうそう柳の下に泥鰌はいませんわよ」
「はぁい、注意しますぅ」…
その2「四国のエネルギー事情」
「…とまあ水力・火力の発電所建設の進み具合は順調にいってるわけだ」
「ほうほう。で、太陽光発電はどんなもんじゃ?」
「そちらに関しても、条例で「時空融合後建設された建物については屋上に発電パネルを設置すること」を義務づけましてから順調に増加しておりますわ」
「そいもそうじゃの。いやうちとこの本社ビルも壁面にずらーっと発電パネルを貼っ付けたもんでな、空調の電気代が安く済むっちゃ言うちょったぞ」
新世紀2年1月。四国は香川、高松市にある四国自治政府の行政委員会主席室である。この部屋にて、四国のトップである「橋本 大二郎」行政委員会主席と「ラリー=シャイアン」財務委員会委員長、あーんど四国のトップ企業体である海援隊の「坂本 竜馬」社長と「武市 半平太」営業本部長が集まりを持っていた。そこで話し合われていたのは、この四国のエネルギー事情である。まあこんな話し合いが持たれたのはついさっきまで行われていたあるイベントによるものだった訳であるが、そのイベントについては後述する。
「そうじゃろ、この海援隊マテリアルで作っちょる太陽光発電パネルはその名の通り太陽光発電を行う上に結構な断熱効果を持つんじゃ。電気代も安くなるはずじゃ」
「その通りですわね。今この自治政府の建物も壁面にパネルを貼り付ける工事を行ってますから、この春には完成するはずですわ。で、風力発電の方なんですが」
「ああ、そっちの方はのう。まずは海沿いの風の強いところに設置を進めちょる。なあ武市さあ」
「そうじゃな。とりあえず室戸・足摺・佐田岬なんぞの海に突き出た崖の上に造っておる。やっぱりそういうとこが一年中強い風が吹きまくっちょるからのう」
「そういうことじゃ。特に室戸岬なんぞすごいぞ。海岸線の崖ん上に馬鹿でっかい風車が数十機ぐるんぐるん回っちょるんじゃ。壮観じゃぞ」
「そうですわね。アクセスの面に多少の問題はありますが、あれなら充分観光資源になるでしょう」
「え?いつの間にラリーさんは行ってたんじゃ?」
「ああ、この間の高知出張のついでにそちらの福岡本部長とご一緒に視察に行きましたけど…ご存じありませんでした?」
「いや全然。まあいいですっちゃ(何をしてたのやら)」
「そうじゃな。それより次じゃ(聞くだに恐ろしいことかも知れんの)」
「それならそれでよろしいですが…。では次は…伊方原発ですわね」
「そうじゃな。この集まりで一番大事なことだろ」
「そういうことじゃ。んじゃ、そん話しは実際に担当しちょる武市さあに頼むっちゃ」
「ん。では説明に移るっちゃ。愛媛県は佐田岬半島、伊方町に出現した「伊方原子力発電所」なんじゃが、発見された当時まったくの無人。もちろん運転も行われておらん状態じゃった」
「そうじゃったの」
「んでその後の第一次調査の結果。建物自体は恐らく完成直後、炉本体の方も完成はしているものの核燃料搬入前の全くの未使用状態だったっちゅうことまでは報告済みだったの」
「そうそう、それで主席が使用可能かどうかの調査と、使用可能な場合の安全性向上と能力強化の指示を出したんですわね」
「そうじゃの。原発運用の是非に関しては賛否両論あったんじゃがの。このままでは絶対エネルギー供給が需要に追いつかなくなるという予測があったからなあ。その安全性向上を徹底的に行うということで勘弁してもらったじゃい」
「能力向上ってのはついでかい」
「まあな、ただ言えばそれ1つだけで充分な能力を持てるのならば、2つも3つも作らんで済むってのもあったがの」
「そいもそうか」
「んじゃ続けるぜよ。既にこれも報告済みじゃが、伊方原発は使用可能じゃ。んで、今のところは先に挙げた2つの目標を満たすために改修作業に入っちょる。そいが終わり次第燃料の方を搬入して、何もなければこの六月か七月には運転開始出来る状況になれるっちゃ」
「改修作業の方は順調っちゃか?」
「ん、詳しい事はあとで完全な資料にして自治政府の方にも渡すがの、こん改修をするに当たっての、あちこちの世界の過去のデータを調べてみたんじゃがのう。スリーマイルとか、チェルノブイリとか、動燃もんじゅとか、ウラン濃縮施設がどうこうとか。結構原発事故って起きちょったからの。そんデータを綿密に調べ上げて、出来うる限りの改良計画を立てたっちゃ。こいでダメならどうしようもないのう。あとはロケットに載せて相克界にぶつける以上の安全対策は取れんちゃ」
「まあ、武市本部長がそこまで言うんなら間違いはあるまい。んじゃその運転開始について議会に諮っての。何とかこん夏には間に合わせたいの」
「そうですわねえ。好調な経済発展による電力需要の増大に加えて、夏の暑さによる冷房器具のフル回転による大停電なんて事になったら目も当てられませんものね」
「そん通りじゃ。まあ当座はこの水力・火力・原子力。それに風力と太陽光発電でしのぐとして、将来の事なんじゃがの」
「そちらはの。今んとこ調査・研究中のやつをまとめてきたぜよ。これじゃ」
「ええと、波力・潮力・地熱。それに核融合ですか」
「まあ大体そんなもんじゃろう。それで現状はどうなってる?」
「じゃ、最初から一つずつ行くきに。武市さあ、頼むぜよ」
「ああ、まず波力なんじゃが。こいつは文字通り波のざぶーんざぶーんと押し寄せる力を使って発電しようと言うものなんじゃがな、それなりの発電能力を得ようとしたらそれなりの波の力が必要なんじゃ。じゃがそんな馬鹿でっかい波の押し寄せるとこはやたらめったら無い」
「それにな、こいつをやるには海岸にどかんと建物を建てねばならん。じゃがそんなことをすると…」
「なるほど。自然保護団体がやかましそうですわね」
「そういうことじゃ。ただ海の上に浮かべるとかなら話しは別なんじゃがの。ただ今んとこそんなんをやると費用対効果が低すぎる」
「じゃが、ま、技術的には完成しちょるからの。それなりの電力しか必要とせん「浮き灯台」とか、海洋牧場用の海上施設とかには使えるじゃろ」
「ふむふむ」
「次は潮力じゃ。潮の満ち引きを利用して発電するもんじゃ。これは時空融合前にフランスでやってたんがあるから知っちょるじゃろ」
「ああ、フランスの…どこじゃったっけ」
「フランス・ブルターニュ地方、大西洋に面したサンマロという小さな町のランス川河口にあった「ランス潮力発電所」ですわ」
「そうじゃ。こいつも既に技術的には出来上がっておる。あとは場所を選んで作るなら作れるっちゅうことじゃ」
「でも、それは建設された場所がもともと干満の差が激しい場所で、確か高低差が5〜6mはあったはずですわ。そんな場所は日本にはありません」
「ま、それもそうなんじゃが。ただ潮の高さは無くとも、潮の速さなら負けんとこは日本にあるからの。そこになら作れるっちゃ」
「潮の速さか…。あっ」
「橋本さあはわかったようじゃの」
「どこですの?」
「ここ、じゃ」
「鳴門海峡…なるほど、渦潮ですか」
「そうじゃ、そこに発電用の風車みたいんを沈めて、発電を行えばいいんじゃ」
「ふむふむ」
「じゃがの。これには問題が2つばかりあるんじゃ」
「なんですか?」
「まず一つはそれだけの潮の力に耐えられる風車…じゃないな、潮車か…が作れるかということ。ま、これは技術の向上でなんとかなるじゃろ」
「そうですわね。で、後一つは?」
「鳴門の渦潮が天然記念物じゃっちゅうこと。みょうなところに沈めて、潮の流れをおかしくしちまったら、わし責任とれんぞ」
「そういう…ことか。これは難問じゃの」
「そうじゃ。後、潮の流れを使うんじゃったら。高知沖を流れる黒潮に風車を沈めてどうのこうのっちゅうのもあるんじゃが。こいつはまだ調査中じゃ。すぐにどうもなるもんじゃない」
「了解じゃ。では次」
「次は地熱発電じゃ。こいつも場所さえ選べばすぐに出来るが、その場所がな」
「どういうことじゃ?」
「こいつをやるにはそれなりの熱量を持った温泉がいるんじゃがな、四国にはそんな温泉は道後と隆山の2つしかない」
「なるほど」
「で、内々に当たって見たんじゃがな。両方とも「観光地の真ん中にそんな発電所を持って来られては困ります」じゃと。隆山の方なぞは千鶴さん直々に出てきてそれじゃ。」
「ほうほう」
「こっちは頭でも掻いて帰って来るっちゃない。んなとこじゃ」
「あら」
「ま、こっちも大ざっぱに説明しただけじゃからの。もっとちゃんとした形で詰めれば、観光資源となる用にもできるし、千鶴さんなら分かってくれると思うんじゃがの」
「そうじゃな。じゃ、これはまだ先のことっちゅうことじゃな」
「じゃ、次行くぜよ」
「んじゃ、今後の本命となると思われる「核融合発電」じゃ。結論から言えばな」
「ふむふむ」
「まだ技術的に未完成じゃ。実際に運用できるものっちゃない」
「あら…でも融合してきた幾つかの世界では既に使われていると聞きましたが?」
「確かに使われちょるやつはある。が、そいはただ「あー動いちょる動いちょる」ってだけで原理とかは分かっちょらん。つまりは故障しても直せん」
「ああ、そういうことか」
「あとはそうじゃな、今度の新しい「やまと」とか「ARIEL」とかは核融合炉を積んじょるが、あれは軍事用とか金に糸目をつけんとこで動いちょるものじゃ。一自治体で手が出せるもんじゃないぜよ」
「そうですか…残念ですわね」
「ただ、今んとこものすごい勢いで研究が進んじょる分野ではあるんでの。あとは時間の問題じゃ」
「そんで竜馬んのとこでパテントを確保して、また海援隊が大もうけする、っと」
「あははは。大二郎さあも言うのう」
「でも、その通りですわ」
「「「「あはははは…」」」」
「まあ今までの説明で電気のことは大体分かった。んで、電気以外のことなんじゃがの」
「あ、ああ、さっきやってきたあれじゃな」
「そういうことじゃ」
「そいじゃったら坂本さあ、そろそろ夕方のニュースでやるんじゃないかの」
「ああ、そうですわね。それでは失礼しまして」
ぽちっとな
…「それでは次のニュースです。 本日香川県多度津町の海援隊ケミカル香川第三工場にて、液化石炭製造プラントの運転が開始されました。 開始式典では数多くの関係者や報道陣が見守る中、坂本海援隊グループ社長や橋本自治政府主席によるテープカットが行われた後、プラント作業員の手で運転スイッチが入れられ、無事に運転を開始しました。 このプラントは粉末化した石炭と水素ガスを無酸素の状態にて触媒上で反応させ、石油の主成分である炭化水素を生産するもので、出来た製品は石油化学工業の原料としてプラスチック等の生産利用される事となります。 原油の供給が困難である日本において大変重要なプラントとなるものと思われます。 このあとはCMのあと、森田さんのお天気情報、スポーツとまだまだ続きます」… |
… 「時は2105年の再生した世界で、父は古代の犬の化物、母は元ゲリラ女戦士。これで私たち姉弟はまっすぐに育てるでしょうか?」 元祖・すーぱーなちゅらるホームコメディーの決定版! テレビアニメ「魔王の子供達」 毎週水曜午後7時 STV系にて絶賛放送中!! … |
<後書き>
どうも、小さな一読者です。
今回は四国の設定のうち、主にエネルギー事情とそれに対して海援隊がいかにしてお金儲けをしたかってところで書いてみました。
大阪のメタン生成に関してはVer7さんのメールからアイディアをいただきました。
いつもありがとうございます。
中身についてなんですが、あんまり目新しい技術も出てこなかったように思いますが、新世紀とはいえ融合後一年も経ってない状況ではこんなものでしょう。
「…ちょっとよろしいかしら」
「おや、田鶴子さん。ご活躍はかねがね…」
「そんな前置きはどうでもいいわ。一つ質問があるんだけど」
「なんでしょう?」
「エネルギー事情の技術について書いてたみたいだけど」
「はい」
「「マジンガーZ」の「光子力炉」とか「ゲッターロボ」の「ゲッター炉」とかの利用に関してはどうなってるのかしら?」
「ああ、それですか。そういうスペシャルメイドの新技術に関しては他の作者さん達の作品にも出てきましたと思いますけど、基本的にあまり公開はされてないはずです」
「そういえばそうだったわね」
「また公開されててもちょっと使いづらいですね」
「あら?どうしてかしら」
「扱える技術者の数が圧倒的に少ないからです。例えば「光子力炉」など運用できるのは、現在はM&Aなどされてしまったようですが元光子力研究所など少数の方々だけでしょう」
「まあそれもそうね」
「そういうわけでそれらは別の場所で使うのはちょいと困難です。ま、今最も有利なのは核融合炉だと思うんですけどね。とりあえず四国の設定上は「重水素−三重水素」の「ヘリカル型」を予定してますが」
「ふうん」
「あとは出せなかったんですが「海洋温度差発電」「燃料電池」「メタンハイドレード」あとは相克界の問題がありますが「宇宙太陽光発電所」あとは送電用の「超伝導ケーブル」なども考えてみたいですね」
「なるほどね」
「ところでこちらからも質問よろしいですか?」
「なにかしら」
「今まで何作か海援隊のことを書いてきたんですが」
「ええ」
「彼らの年齢について書いたことが無いんですが田鶴子さんっていったいお幾つ…」
「おほほほほ…まったくこの人は女性に年齢を聞くものじゃないって学校で教わらなかったのかしら…おほほほ…ま、今からでも遅くはないからたっぷり教えてあげましょう…おーっほっほっほっほ」
何やら恐るべき笑いを放ちながら去っていく田鶴子さん。その手には足を持って引きずられていく血まみれの男の姿があった。そして後に残るは静寂と血のあとのみ…合掌。
<アイングラッドの感想>
小さな一読者さん、短期間に立て続けの投稿ありがとうございます。
彼ら海援隊の活躍により着々と経済活動が活発になって行き、民間の方も活性化して行くのが分かって良いですね。
彼らのような時空融合後に活躍を始めた勢力が時空融合前よりの財閥系勢力、更には優れた異文明の経済団体と競い合って行くのでしょうが、その活躍を早く読みたいものです。頑張ってください、小さな一読者さん。
しかし、当初の予定では四国は穏やかな地域として特に描写される予定は無かったのですが、嬉しい誤算となりました。
でも、表向きは活発な経済活動に裏打ちされた、今日本連合でも最も注目を浴びる自治体のひとつでもある四国ですが、その活動を支える団体を裏から支配する勢力が存在するとは…。
「偽善者にて殺人調理人」「冷酷鉄面皮年齢不祥女史」「打算に基づく八方美人にて超ファザーコンプレックス」等など、怖い女性の巣窟ですな。
うーむ怖い怖い、怖いからさっさと終わろうっと。ではでは。
「・・・今更それで済むなんて」
「・・・甘い考えをしている訳は」
「・・・有る訳ないわよねぇ、アイングラッドォ・・・」
はっ
ここの所キャラコメは止めていたのはこう言う事態を回避するためだと言うのに。
何故だ。何故あのプロテクトが解かれたのだ。ひとつ貸しがあった理津子さんに頼んでMAGIに封印してもらっていたと言うのに。
「それは私です」
あ、星野ルリ(大)さん。何故アナタが彼女達に・・・
「買収されましたから、ちょっとしたアルバイトです。だって・・・、アキトさんが復活されてWアキトさん状態なんです」
それは君は預かり知らぬところのはず。しかもこのお話は新世紀2年の1月、ブラック・アキトが復活したのは4月だし。おかしいじゃないか。
「書かれた順です。このキャラコメ世界はインデクスの掲載年月日順ですから。あ、そうそう。何で買収されたかって言いますと「テクノスーパーライナー「飛翔」・「疾風」で行く四国隆山温泉旅行ツアー券 企画/海援隊・鶴来屋グループ」をアベックで・・・はぁ、私とアキトさんがアベックで」
なんてこったぁぁっっ!!
まさかそんな事があろうとは、うーむ盲点だったネ
これからは気を付けようか、ハッハッハ
じゃ、そう言うことで(シュタッ!)
>アイングラッドは逃げ出した。
しかしアイングラッドは逃げられなかった。
千鶴は回りこんだ。
田鶴子は回れこんだ。
三月は回り込んだ。
コマンド?
>アイングラッドは不思議な踊りを踊った。
千鶴は3のダメージ
田鶴子は5のダメージ
三月は4のダメージ
千鶴は身構えた。(エルクゥPOINT貯めこみ)
田鶴子はロープを握った。
三月は仲間を呼んだ。
コアロボット・ハルツィーネンが現れた。
HYMCが現れた。
ZINVが現れた。
コマンド?
>アイングラッドは泣いて命乞いをした。
千鶴は心を動かされた(振りをしている)
田鶴子は無視した。
三月は鼻で笑った。
千鶴の攻撃−鬼の爪
アイングラッドは10000のダメージ
アイングラッドは死んだ。
「おおっ死んでしまうとは何事ぢゃ。仕方がないのぅ、特別に復活の呪文をつかってやろう」
アイングラッドは生き返った。
田鶴子の攻撃−ハンギング・ザ・ロープ
アイングラッドは6000のダメージ
アイングラッドは死んだ。
「おおっ死んでしまうとは何事ぢゃ。ほれ、復活の呪文をつかってやろう」
アイングラッドは生き返った。
三月の攻撃−コアロボット<銃撃>
アイングラッドは20000のダメージ
アイングラッドは死んだ。
「おおっ死んでしまうとは何事ぢゃ。もう復活の呪文は品切れじゃ」
返事がない、ただの屍の様だ。
アイングラッドは生き返えらなかった。
「少しかわいそうな事をしてしまいましたね てへ」 ・・・偽善者
「自業自得でしょう」
「ハッ、良い気味ね」
三人は少しだけ気が晴れたのか、その場を後にした。
しばらくして、三人がいなくなったことを確認した後にそれは蠢き始めた。
フッ、俺の手に掛かればこの程度の事など造作も無い事よ
聞き耳を立てて安全を確認すると顔を上げ・・・、ルリさん、何を見ているので?
「見張り・・・復活したらあの方達に知らせなければなりませんから」
ちょっと待って
「はい? 何か言い残したいことでも?」
*******で手を打ちませんか?
「! いいでしょう。じゃ、そう言うことで」
はぁ、良かった。
「約束ですからね・・・それと、小さいルリから聞いたのですが、最近出番が無いって言ってアスカさんが暴れているらしいですよ。今ごろ得物を用意してこちらに向かって・・・あ、あれがそうみたいですね。じゃ、そう言うことで」
なんですと!?