作者:山河晴天さん
1:艦隊再編成 〜向かうは呉〜
横須賀 新世紀元年 8月15日 午前10時
多くの並行世界では終戦記念日にあたるこの日、8隻の護衛艦が横須賀基地を出航した。
その艦隊司令である明智竜平海将補は一ヶ月前の出来事を思い出していた。
一ヶ月前のその日、明智は自衛艦隊司令部で山本海幕長から翌月に出航する第二次南太平洋調査艦隊に加わるよう指示を受けていた。
「再編成、ですか?」
「うむ、本来なら山口君が加わるはずだったんだがな。 彼は邦人救出の艦隊を率いてメキシコに向かっている。 彼の代理として9月に出航する第二次南太平洋調査艦隊に参加してもらいたいのだ」
「それは随分急な話ですね。 確かあの艦隊は南極観測隊の護衛のために11月に出航すると聞いておりましたが?」
彼の言うとおりである。
第二次南太平洋調査艦隊は古賀峯一海将率いる南太平洋調査艦隊の帰還と入れ替わる形で出航する予定になっていた。
それが急に予定を二ヶ月も繰り上げての出航と聞かされては驚くのも無理はない。
「まあ聞きたまえ。 実はオーストラリア大陸を調査していた古賀君から報告が入った。それによると人類に対する敵性体の痕跡が発見されたそうだ」
「!! それは本当ですか!? ならばニューシドニー村の日本人の命が」
「そういうことだ。 その為に今回出航の予定を大幅に繰り上げることになったんだよ。幸い発見された痕跡からすると敵性体の規模はかなり小さく活動地域もニューシドニー村からはかなり離れているらしい。 だがこのまま看過することは出来んということだ。 引き受けてもらえるかね?」
「引き受けましょう」
即答だった。
明智は山本が将官教育の為に江田島へ来ていた際に面識があり、その時「ミッドウェー作戦はするべきではありませんでしたよ」と臆することなく発言した事からそれがきっかけとなって山本とは個人的に話す機会が多かった。
最も当の明智は後で山本が開戦直前の世界から来た事を知って赤恥をかいたのだが。
「まだ聞いておりませんでしたが艦隊の司令官はどなたでしょうか?」
自分が参加する艦隊だけあってか司令官が誰なのかは明智としては気になるところであった。
現在任務に就いているの派遣艦隊の司令は以下のようになっている。
遣エマーン艦隊と折り返し任務に就くインド洋調査艦隊は南雲忠一海将に率いられており前出の第一次南太平洋調査艦隊は古賀海将が率いている。
また、メキシコに派遣された邦人救出艦隊に先立って日本に帰国する予定である日本在日米軍合同アメリカ調査艦隊は山本海幕長と海軍兵学校で同期だった堀悌吉海将に指揮されており、今度新しく派遣が決まった大西洋調査艦隊は小澤治三郎海将が司令官として着任する事が決まっている。
「艦隊の司令官は嶋田海将に決定しているよ。 ああ、心配しなくても構わん。嶋田の奴も江田島での将官教育で自分の失敗を指摘されて随分と反省していたからな。それとも彼が司令官では不満かね?」
「別に不満などありません。嶋田海将が指揮を執られるのであれば私はそれに従います」
明智は嶋田海将の名前を聞いたときあまりいい顔をしなかった。
彼のいた世界を始め多くの世界では嶋田繁太郎は海軍内の開戦派である伏見宮博恭王の腰巾着とあだ名されていた事であまりにも有名だったからである。
「それならかまわんよ。 まあ一度あって話して見るといい、君の考えも変わるはずだ。さて、お喋りはここまでだ。君には分艦隊司令として赴いてもらう事になる。辞令だ、受け取りたまえ」
どうやら明智の赴任は既に決まっていたらしい。
「あの日の空は今日みたいな快晴ではなかったな」
辞令を授受された日の事を回想していた明智は外に目をやるとそう呟いた。
「あの日」というのは彼にとっては忘れられない日、1988年5月26日の事である。
その日明智は環太平洋演習「リムパック88」に参加するため艦隊を率いて横須賀を出航した。
しかし、6月5日午前四時一五分ミッドウェー諸島沖100qの地点で竜巻に巻き込まれ時空融合に遭遇したのだった。
そして今、彼はあの時と同じ艦隊を率いている。
現在彼の率いている艦隊は彼の乗るDDH級護衛艦「しらね」以下DDG級護衛艦「はたかぜ」「しまかぜ」DD級護衛艦「はつゆき」「さわゆき」「はまゆき」「あさぎり」「やまぎり」の8隻である。
これに東京港から出航したという潜水艦2隻が加わることになっている。
「司令、もうすぐ合流地点です」
外の風景に目をやっていた明智に時空融合以前からの副官である桂木秀文二尉が声をかける。
明智もその声によって回想から現実に引き戻されると時計に目をやった。
「予定の時刻にはまだかなり早いな」
「司令、それにしても合流する潜水艦とはどの様な物なのでしょうか?」
「そのことか、一応我々と同じ海自の所属艦らしいが私も東京から来るという事以外は何も知らされてはいないんだよ」
「東京港を出航したという事はもしかしたら例の…」
桂木二尉が何か言いかけた時、前方の海域から潜水艦が浮上してくるのが彼等の目に映った。
一隻は海自の涙滴型潜水艦、もう一隻は旧ソ連時代の通常動力型キロ級潜水艦である。
二人がその姿に見入っている所に通信員が通信文を持って来た。
「前方の潜水艦より通信です。『我<おやしお>、これより<コテルヌイ>と共に貴艦隊に合流する』以上です」
「『歓迎する、ようこそ我が艦隊へ』と返電せよ」
「司令、やはりあの二艦は例のあれではないでしょうか?」
「ああ、間違いない『先時空超越体』に指定された潜水艦だ」
『先時空超越体』、それは現在時空融合の原因及び特異点の調査(現時点で特異点と考えられているのは三体のエヴァンゲリオンである)と共に調査研究の対象になっている人、物を指す言葉である。
時空融合直後の騒動が一応収まってから政府は各地に人員を派遣しそれぞれの地域の人々がどの様な世界から来たのかアンケート調査を行った。
その中で時空融合以前にタイムスリップによって過去、あるいは未来に行ったと主張する者がいたのである。
連合政府はこういった者達が時空融合発生における何らかのキーワードとなっているのではないかと考え彼等からデータを収集していたのである。
『おやしお』と『コテルヌイ』の二艦もまた調査の対象になっていたのだがこの二艦とイージス艦『みらい』の乗組員の報告は加治首相以下の連合政府関係者を驚愕させる物だった。
『おやしお』と『コテルヌイ』は米ソによる核戦争が勃発した1990年の世界から核爆発と思われる衝撃によって1944年のレイテ沖海戦直前の世界にタイムスリップさせられたという。
それだけではなくこの二艦は当時のアメリカ海軍を攻撃して(攻撃していたのはもっぱら『コテルヌイ』の方であったが)空母を多数沈没させただけでなく大和以下の連合艦隊をレイテ湾に突入させるという歴史改変を行っていたのである。
『おやしお』はレイテ湾で大和に雷撃を行おうとしていた『コテルヌイ』に体当たりし、その瞬間時空融合に巻き込まれた。
その後、浮上した『コテルヌイ』は『おやしお』に降伏し二隻は日本連合に帰還、そのまま海上自衛隊潜水艦隊所属になるとともに乗組員ともども『先時空超越体』として調査を受けていたのである。
今回の出動は調査とデータの収集が一通り終わった事によるものであった。
一方、『みらい』の方はタイムスリップ後にその世界に留まっていた期間が長かった事とタイムスリップ先の世界から来た者達が複数いた事からその調査は長引いており今回の艦隊には参加しないという。
ちなみにこの時収集された多くのデータからは先時空超越体のタイムスリップ現象と時空融合との因果関係を導き出すことは出来なかったが、その後の次元時空間移動の研究と理論構築に大きな役割を果たすことになる。
だがそれははるか遠い未来、幾世代も先のことでありここでは語るべき事ではない。
「それにしてもまどろっこしいですね。 わざわざ合流するのに横浜まで来なければならないというのは、いっそのこと横須賀港か三浦泊地にすれば」
「仕方がないさ、横須賀も三浦も無数の護衛艦で飽和状態だからな」
艦橋から艦隊を見ていた「おやしお」艦長の宇佐見義剛二佐は副長の板垣伸也一尉に言葉を返す。
それにしてもようやく出動か、長い陸上勤務だったと宇佐見は思った。
彼らは帰還してから暫くは通常の海中の警戒索敵任務に就いていたのだが連合政府の調査アンケートで正直にレイテ海戦の世界にタイムスリップした事を報告したことで『おやしお』ごと東京へ出頭する事になったからだ。
それから2ヶ月近く『おやしお』『コテルヌイ』両艦の乗組員は地上勤務を命じられ事情聴取や身体検査、レイテ海戦時の戦闘記録レポートの提出といったタイムスリップ当時の研究調査に付き合わされていたのだ。
もっとも宇佐見にとっては妻と二人の娘の相手をする時間が増えてそれはそれでよかったのだ。
「それにしてもシュピロビッチ大尉いや一尉はあっさりと自衛隊に帰属することを決断しましたね。あの人は祖国がどうであろうと帰国すると思っていたのですが」
板垣は話題を変えるともう一隻の潜水艦に目を向けた。
シュピロビッチとは「コテルヌイ」の艦長、アレクサンドル・シュピロビッチ一尉の事である。
1990年といえばソ連が崩壊する一年前だったが彼等の世界ではソ連の海軍はまだまだ健在であり彼等は日本連合に帰属することなく祖国に帰るのではないかと思っていたからだ。
「彼はあまり深くものを考えるタイプではないと副長のヤシェンスキー二尉が言っていたよ。もっとも二尉も『私も熊なんぞにこき使われるくらいなら日本に帰属しますよ』と言っていたがね」
「それはまあそうでしょうね。 いくら言葉が通じると言っても上官が熊というのは私も嫌ですよ」
宇佐見と板垣は顔を見合わすと思わず苦笑していた。
この頃情報が入ってくるようになったソ連の熊人に対する日本人の認識は大概彼等の様なものであった。
この偏見にも似た認識もソ連との交流が行われるにつれて解消されていくことになるのであるがそれはまた別の話である。
その様子を海岸から見ている者達がいた。
艦隊の行動も目的も知らないごく普通の一般人である。 この時点では。
「うっわぁー、すごーい!! アニキ見て見て。 自衛隊の護衛艦だよ。かっこいいなー。私も乗りたいなぁー」
「こうやって見ると遠目でも迫力あるなぁ…お! 鈴凛あれ見てみろよ潜水艦が浮上する所だぞ」
青年がショートカットの少女に二隻の潜水艦が浮上する所を指さして教える。 それを見た別のショートカットの、こっちはボーイッシュな感じのする少女が感嘆の声をあげる。
「スゴーイ、ボク潜水艦が浮上するところなんて目の前で見るの初めてだよ。 ねえ、あにぃここから手を振ったら見えるかなあ?」
「手を振るだけじゃ分からないと思うよ、衛」
「そうだよね、それじゃあ。 おーーーーいっ!!」
衛と呼ばれた少女は大声と共に護衛艦の方にむかって手を振ってみせた。
その声は宇佐見達にもかすかに届いていた。
「………ぉーぃ…」
「副長、今の声聞こえたか?」
「ええ、艦長あっちの方を見て下さい」
そう言って板垣は宇佐見に双眼鏡を手渡した。宇佐見は双眼鏡をのぞき込んで声の主を確認する。
「どうです艦長? 確認できましたか」
「ああ、確認したよ。どうやら海水浴客らしいな。どうだ副長、あの子達にサービスでもしてやるか」
「そうですね。 他に船舶もいませんし、明智司令に連絡しますか?」
「大丈夫だろう、これぐらいは自衛隊と民間人の交流ということで認めて下さるはずだよ」
一方、声をかけた衛は護衛艦からのリアクションが無いのに少しばかりがっかりしていた。
「あーあ、やっぱり駄目だったかなぁ」
「そんなことないよ、衛。あれを見てごらん」
衛が再び潜水艦の方を見ると潜水艦の艦橋からチカチカとライトが点灯するのが見えた。
それを、見た鈴凛が思わず声をあげる。
「あっ、あれモールス信号だよ『アリガトウ、ミナサンヨイナツヤスミヲ』だって」
「よかったな、衛。 返事がもらえて」
「うん!!」
兄の言葉に衛は満面の笑みを浮かべていた。
そこへ、育ちの良さそうなロングヘアの少女が声をかける。
「お兄ちゃん、衛ちゃん、鈴凛ちゃん。 お茶にしましょ。 可憐がんばってビスキュイ焼いてきたの。お兄ちゃんにおいしいって言ってもらえるように腕によりをかけて作ってきたんだから。それに今日は雛子ちゃんの誕生日だよ。 みんな待っているんだから早く来て」
「そうだな、それじゃ行こうか衛、鈴凛」
「うんアニキ、早く行こう。 あっ可憐ちゃんアニキと腕組むなんてずるい。 なら私も腕組んじゃおうっと」
「衛、早く来いよ。 置いてっちまうぞ」
「衛ちゃん早く早く、お茶が冷めてしまうよ」
兄は両腕を可憐と鈴凛という二人の妹につかまれて他の妹が待つお茶の場所に歩いていく、しかし衛は護衛艦隊と潜水艦の方に向かってその姿が見えなくなるまで手を振り続けた。
「あの様に手を振ってくれるのは励みになるな」
「そうですね」
「だが、和んでいるのはここまでだ。 副長、もう時間だろう」
「はっ、すぐに潜行を命じます。 急速潜行!!」
二人は暫く衛達のいる海岸を見ていたがすぐに艦内に戻り潜行を命じた。
「ハッチよし」
「ツリムより」
「ペント弁開け」
「おやしお」は猛烈な勢いで潜行すると護衛艦隊の艦列に加わり航行を開始した。
そして宇佐見の表情もそれまでとは打って変わって真剣なものになっていた。
彼はこれから自分達の関わる作戦がかつて無い過酷な任務であることを理解していた。
一歩間違えれば生きて帰ってはこられないかもしれない任務である事を。
艦隊は一路、呉を目指す。
彼等は呉に集結し訓練の後、豪州へと赴くのだ。
2:護衛艦事情 〜数はあれどもやっぱり足りん〜
新世紀元年 8月末頃
新世紀元年、この時期海上自衛隊と艦政本部では空母の近代化改装計画を中心に護衛艦の近代化改装を押し進めていた。
その中で用兵側から指摘されていたことがあった。
それは「空母の数が多いのに足りない」という珍妙な事であった。
正確に言えば、こういうことであったのだ。
「時空融合によって出現した空母は数多いのに自由に運用可能な大型空母が少ない」
時空融合によって出現した空母はその殆どが第二次大戦前後の物ばかりだったのである。
数多くの空母が出現したのは良かったのだがそれらを現代のジェット戦闘機の搭載に対応した改装をすると幾つかの問題が浮上してきたのである。
それは、以下のような物であった。
1:空母への搭載数の減少
これは改装前の段階から分かっていたことであったが現在の大型化したジェット戦闘機を改装後の空母に搭載した場合その数は零戦等のレシプロ戦闘機を搭載していた頃の3分の2から2分の1に減少するとされていた。
事実、メキシコから帰還した後近代化改装に入った「翔鶴」「瑞鶴」「蒼龍」「飛龍」の4隻は改装後には「翔鶴」「瑞鶴」が改装前の84機から60機(搭載機はF14トムキャットのサイズを基準としている)前後に、「蒼龍」「飛龍」は74機から40機前後へと減少していた。
因みに搭載機数90機という「赤城」「加賀」の2隻に関しては改装後60機強に減少している。
2:本格的な制空戦闘機の不在
搭載機数の減少は空母の数でカバーが可能であったが本格的な制空戦闘機が存在しないことは大きな痛手であった。
現在空母で運用可能なジェット戦闘機にはハリアーUがあったがこれも本格的制空戦闘機と相対するには不十分であり一刻も早い本格的制空戦闘機の開発が望まれていた。
勿論、装備計画局の航空本部も三菱の堀越二郎、曾根嘉年、高橋己治郎、川崎の土井武夫、中島の小山悌といった優秀な技術者と共に新型機の開発に取り組んでいたがこの頃(新世紀元年8月)はまだ各地に出現した軍用、民間の航空機の調査と膨大な航空機の設計図、実験データの分析段階であり最新鋭の艦上運用可能な制空戦闘機のロールアウトはどんなに早くとも新世紀3年、下手をすれば新世紀5年頃というのが現状であった。
何より、新型機を欲していたのは空自も同様でありこの辺りは会議で海自と空自の意見対立の種となってもいた(事実、航空本部も航空機を主力とする空自への優先配備を考えていた)。
この他にも、航空機昇降用エレベーターの位置を飛行甲板中央から舷側へ移動させる必要性や飛行甲板の対爆装甲化、発艦用カタパルトの増設といった問題点もあったが、これらは新技術の応用で解決する事でありそれほど大きな問題とはならなかった。
しかし第二次大戦時の空母は改装に長い期間を要する物が殆どで、ある程度まとまった数の空母と新型の制空戦闘機が運用できるのは当分先という結論は変わらなかったのである。
それでも、短期間で近代化改装を終えられる空母やジェット戦闘機に対応した近代的大型空母が皆無だったわけではない。
実際、垂直離着陸機搭載護衛艦「あかぎ」の他に1992年に就役したという双胴型航空母艦「ほうしょう」「ひしょう」というイージスシステムと電磁式カタパルト、35ktの速力を有して66機のジェット戦闘機を運用可能な空母が存在していた。
そして、この3隻以上に海上自衛隊と艦政本部が改装に力を入れている2隻の空母が大神工廠の10万トンドック2基に入渠していた。
彼女たち姉妹の名は「大鳳」「海鳳」という。
もっとも「大鳳」といっても我々のよく知る排水量29300t、搭載機数53機の装甲空母ではない。
彼女たちは「播磨」とともにニューヨーク沖から帰還した艦隊の空母であった。
当初は「播磨」だけが向かった大神工廠であったが急遽彼女たち姉妹も大神に入渠したのである。
そしてそのスペックデータは艦政本部の目を引くすばらしい物であった。
全長300m超、排水量60000t、アングルドデッキ、蒸気によって航空機を打ち出す七式艦発促進装置、装甲を施した飛行甲板、舷側に設置された昇降機といったものが主な特徴であったが、
特筆するべきはこの二隻は小型機ながらも三菱製ジェット戦闘機「旋風」を運用していた点であった。
空母がジェット機を運用しているという事は改装後に乗組員がジェット機を運用する訓練を一から行わなくてすむという利点があった。
その為、この二隻は他の空母の近代化改装よりも優先して近代化改装が行われていた。
改装後には搭載機数85機に複合装甲製の飛行甲板と「ほうしょう」を参考にした電磁式カタパルトを装備した大型航空母艦「タイホウ」「カイホウ」が就役することになるのである。
ちなみに、搭載機数85機というのは近代化改装後の数字である。
つまり搭載機数が目減り(改装前は「旋風」運用時には100機以上を運用可能であった)してもこれだけの航空機が運用可能なのである。
用兵側と設計側が改装を優先するのも当然と言えたかもしれない。
しかし、諸事情(他艦艇の改装との折り合い、資材の調達等)によって彼女たちの就役は新世紀2年5月から同年の下半期以降と大幅にずれ込むこととなる。
これに加えて、現在呉では横須賀から呉に回航される途中で時空融合に巻き込まれた空母「信濃」が装甲空母から本格的大型空母としての改装を受けている最中でもあったし、横須賀と他の造船所では金剛級の「比叡」「榛名」と伊勢級、山城級といった旧式戦艦が航空護衛艦(軽空母)への改装を受けている真っ最中でもあったのだ(勿論これだけではなく北日本鉱業所有が所有する室蘭ドックでは原子力空母「信濃」が大改装をうけていた)。
ちなみに、「大規模な戦闘では使えない」と判断された雲龍型の中型空母や商船改造型の小型空母は改装後は所属を商船護衛任務の艦隊に移し対潜空母として対ゾーンダイク戦時に船団護衛に就く事になるのである。
場所は変わって大神工廠。
この工廠の10万tドックに入渠した「大鳳」「海鳳」の姉妹は大改装の下準備である装甲板の撤去に入っていた。
その様子を艦橋の上から見守る二人の少女、一人はブレザー姿のお洒落な中学生くらいの少女、もう一人は髪の色は同じだがこっちは小学校低学年くらいの少女である。
彼女たちはそれぞれ「大鳳」と「海鳳」の船魂であった。 彼女たちもまた近代化改装を行われている他の艦艇のように改装作業の様子を興味津々で見守っていた。
改装後、彼女たちは日本連合の空母機動部隊の中核として「信濃(旧名ユナイテッド・ステーツ)」「あかぎ」「ほうしょう」「ひしょう」等の他の空母と共に幾多の戦争を経験することになる。
そしてずっと後のことになるが彼女たちの系譜は後に日本連合が時空融合後に一から建造した重力制御機関搭載型大型空母「ヒテン」級に受け継がれるのである。
ここで大型艦以外の護衛艦の近代化改装に目を向けることにしよう。
何かと目の行きがちな戦艦、空母だがそれらの大型艦がその能力を存分に発揮できるのは巡洋艦や駆逐艦といった艦艇があってこそである。
彼女たちもまた日本各地の工廠で改装を受けていたのだが、彼女たちへの改装はそれまでの装備や用途、果ては艦種まで変更してしまう程の物であった。
特に駆逐艦はそれまで日本のお家芸であった水雷夜戦がレーダーの高性能化によって成功の可能性を完全に失った事で魚雷発射管をVLSあるいは多連装ミサイルランチャーに変更し、魚雷兵装は対潜魚雷のみの装備へと変更していった。
しかし、中には大型化によって艦種そのものを変更した駆逐艦も存在した。
話は横道に逸れるが、兵器とは技術の発展に対応した改装を受ける事とライフサイクルのコストを下げる為に大型化するものである(これは艦艇だけに限った事ではないが)。
小型の艦はそれだけ技術の発展に対応出来ないのである。 駆逐艦はその事を示す好例であり、その代表とも言うべき艦が防空駆逐艦「秋月」級であった。
「秋月」級は従来の1000t級駆逐艦の倍以上である2700tもの基準排水量を誇ったが、時空融合で出現した秋月級の改造型である「冬月」級は5000tを超え、最終発展型の「満月(みつづき)」級では遂に7000tを超えるに到ったのである。
この事は水上艦艇の区分において軽巡洋艦と駆逐艦の境界線を消滅させるきっかけになった。
そして、日本連合の新型護衛艦(10年単位で行われる長期建艦計画)の建艦方針はこれら(つまりライフサイクル・コストの低廉化)のことを踏まえたものになっていったのである。
3:船魂達の想い 〜舶来娘達とトンデモ艦達〜
広島県呉工廠及び柱島泊地 新世紀元年 8月吉日 曇りのち晴
一隻のランチ(内火艇)が大型艦の間を抜けて軍港を航行していく、ドックから改装を終えた重巡洋艦が滑り降り改装される次の艦艇が入渠し、改装された駆逐艦が訓練と装備のテストを兼ねて外洋へむけて出航する。
一方、海岸に目を向ければ造船所ではドックの新造工事が行われ、岸壁には文字通り無数の改装待ちの艦艇と改装を終えた艦艇が寿司詰めになって停泊している。
艦艇の入渠するドックからは大きな音が絶えることなく響きわたりそれは深夜になっても変わることはない。
これらは別に呉の港に限ったことではない。
前出の大神、横須賀、長崎、佐世保、舞鶴といった造船施設を有する港では当たり前の光景である。
時空融合後、これらの港は艦艇、船舶の改装、整備で24時間こんな状態なのだ。
この時期日本連合とその周辺海域に出現した艦艇、船舶の数は完全に把握不可能の状態であった。
それは次々と日本に帰還してきたり、保護を求めてきたりする船舶の数があまりにも多かったからである。
日本連合では、これらの艦艇、船舶を受け入れる一方で次々に改装、整備を行いそれと平行して日本連合に船籍を置く艦艇、船舶の分類と具体的な数を把握しようとしていた。
この時の改装、整備事業は融合直後の失業者を救い、後の融合景気に繋がっていくことになるのであるがそれはまた別の話なのでここでは詳しく触れないことにする。
そして、日本連合にやってきた艦艇、船舶の中には多くの外国船もあったのである。
その多くは第二次大戦中に日本の同盟国であったと主張する国々の艦艇であった。
しかし、その同盟国というのも平行世界によって様々であったらしく多くの世界通り日独伊三国同盟を結んだ世界から来た艦艇もいれば日英同盟が存続した世界から来た艦艇もあったのだ。
これに対して日本連合側では一応彼等の関係者を集めて事情を説明し彼等の判断を仰いだのだが、その結果祖国が消滅したことを知った欧州諸国の海軍軍人達は全員が日本連合に帰属することを望んだのである。
彼等の多くは英国、ドイツの海軍であったが他にもフランス、イタリアそしてソ連(ソ連崩壊後のロシアも含む)の海軍もいた。
そして日本連合は彼等を艦艇ごと海上自衛隊に編入するという大胆な手段を採ったのである。
それは裏を返せば現在の日本連合がシーレーン防衛のためにそれだけ熟練の船乗りを多く必要としていたという事でもあったのだ。
編入初期は人事の問題などもあったが長期的に見て結果をいえばこの事は吉と出た。
海外の人材を取り入れたことで自衛隊は融合以前より遙かに柔軟で多種多様な発想が可能になったからである。
そして彼等が乗ってきた舶来娘、つまり外国製の艦艇も近代化改装の対象となったのである。
ここ、呉でもその何隻かが近代化改装を受けていた。
「へえ、『ミズーリ』ちゃんって私の妹って事になるんだ」
「そういう事になりますね。 あんまり実感が湧きませんけどこれから宜しくお願いしますね。『ヴァーモント』お姉さん」
「何か照れちゃうね、お姉さんだなんて」
改装を受ける二隻の戦艦。 二隻とも進水し艤装の途中であるがその艦橋上で二人の少女がなにやら話している。
一人は雌牛のような乳が印象的な金髪の少女、もう一人はほどよく日焼けした実直な農家の娘といった顔立ちの少女である。
彼女たちはサウスダコタ級戦艦「ヴァーモント」とアイオワ級戦艦「ミズーリ」の船魂であった。
マーシャル沖海戦で鹵獲された「ヴァーモント」とハワイから回航された「ミズーリ」は出身世界こそ違ったが開発された年代から言えば「ヴァーモント」は「ミズーリ」の姉に当たる為「ヴァーモント」は「お姉さん」と「ミズーリ」から慕われていたのであった。
ちなみに、現在の彼女たちの艦種はヘリコプター搭載打撃護衛艦「ヴァーモント」と高速打撃護衛艦「ミズーリ」となっている。
ほのぼのとした光景だが、それは突如として破られた。
その様子を見ていたもう一人の船魂、こっちは前の二人と違い茶色の髪に鳶色の瞳の少女がポツリと呟いた後、泣き出したからだ。
「二人がうらやましいデス。 曲がりなりにも戦艦のままでいられるデスから…う、う、う……、うっわーーーーーーん!!」
「あっ、『ウェールズ』ちゃん。」
「そっか、ウェールズちゃんは…。 ごめんね」
彼女は英国戦艦「プリンス・オヴ・ウェールズ」の船魂であった。
彼女も播磨と共に日本に帰還した(彼女の場合は「連れてこられた」だが)戦艦なのだが彼女は改装される事になったものの主砲の35.6p砲は降ろされ艦種も航空護衛艦に変更されることになっていたのだ。
想えば彼女は不幸な戦艦であった。
彼女の来た世界の大英帝国は独逸軍に占領され、彼女は姉の「キングジョージX」と共に艤装途中でカナダに亡命し妹の「デューク・オヴ・ヨーク」「アンソン」は独逸軍に接収、末妹の「ハウ」に到っては船台上で破壊されてしまったのである。
祖国と末妹を守れなかったばかりか妹達を敵にして戦わねばならなかった彼女の悲しみは想像に難くない。
「なんで、何でウェールズはこんな目にあわなくちゃならないデスか? 祖国を守れなくて、 妹達と敵同士になって、せっかく妹達と戦わずに済むと想ったら祖国を取り戻すどころか日本に連れて こられて主砲まで降ろされて……う、うわーーーーーーーん!!」
ふわり
そんな泣き続ける彼女を抱きしめる者がいた。
それは、ブルーのドレスに身を包んだ少女。
「辛かったんだねウェールズちゃん。 でも泣かないで、辛いのはダンケルクも同じだから」
「ぐすん……ぐすんっ…えっ『ダンケルク』ちゃん!?」
ウェールズを抱きしめたのはフランス戦艦「ダンケルク」の船魂であった。
彼女もまた呉で航空護衛艦に改装されていたのである。
「ダンケルクもね、本当は祖国の為に戦いたかったの。でもね、いつまでも泣いていちゃいけないから、私たちの力を必要としている人たちがいるから。 だから泣かないで」
「ぐす…うん、もう泣かないデス。 いつまでも泣いていたらみっともないデス」
「よかった、もう泣かないでくれるよね、ウェールズちゃん」
「だいじょうぶデス、もう泣かないデスよダンケルクちゃん」
涙を拭いて笑顔を見せるウェールズ。 ヴァーモントとミズーリはその様子を暖かく見守っていた。
ちなみにこの日、艤装委員長として「プリンス・オヴ・ウェールズ」を訪れた艦長のウォルター・バグリイ一佐は日記にこう記している「今日は装甲鈑の歪みを復元しようとする音がいつになく激しかった。まるでプリンス・オヴ・ウェールズが泣いているようであった」と。
しかし、全ての艦艇が改装されていく訳ではない。
中には既に調査の段階ではねられ、解体が決定した艦艇もあった。
それらの艦艇、船舶が解体される主な理由としては船舶の場合は設計年代が古すぎて改装に耐えられないと判断された物(何しろ一部には明治初期の船舶もあったのである)が多かったのだが、軍用艦艇の場合は理由が大きく違った。
その理由とは「特異な形状か否か」ということだった。
勿論改装に耐えられるかということも重要であったが、調査の結果どう考えても実戦で運用不可能な艦艇が新世紀元年8月の時点で数十隻(しかも大型艦が多かった)も存在していたのである。
それらの艦艇、船舶は現在柱島泊地の一角に集められ解体されている。
そこに向かう一隻の小型ボートがあった。
同じ頃、その解体予定の艦艇(後に「トンデモ艦」とか「変態艦」と称される)が集められている柱島泊地の一角である艦の解体作業が行われていた。
解体されているのは以前からトンデモ艦の代名詞とされてきた「金田中佐の50万トン戦艦(正式名称なし)」である。
この戦艦は日本海海戦の後、金田秀太郎中佐が考案した戦艦で全長600m、全幅90mの艦体に40p連装砲を50基、副砲に14p砲200門、10p砲100門、魚雷発射管を200門装備し乗員実に一万人という途方もない物であった。
彼女は処女航海に出ようとしたところを乗員と共に時空融合に巻き込まれこの世界に来ていた。
当然彼女も改装可能か否かの調査を受けた。
しかし調査の結果は改装にかかるコストが普通の戦艦と比較して0の桁が5桁ほど多く、解体して他の艦艇の資材にした方が遙かに安くつくという結果であったため解体と相成ったのである。
現在の彼女は未だにその膨大な数の主砲、副砲を撤去している段階であり艦体にはまだ手が付けられていなかった。
その50万トン戦艦の周囲を忙しく動き回る一隻の艦艇がいる。
彼女の武装は高角砲が2基搭載されているだけであったが代わりに大型のクレーンを複数搭載していた。
工作艦「明石」。 それが彼女の名前である。
明石は現在海上自衛隊に所属する唯一の工作艦としてこの柱島でトンデモ艦達の解体作業を一手に引き受けていた。
装甲鈑や武装をクレーンで取り外し台船に載せていく。
それが明石の役目である。
その、明石の艦橋に船魂が現れる。
つなぎを身につけ、手にはスパナという工作艦にふさわしい船魂である。
「ねえ、まだ降りないの? 本当にいいの?」
50万トン戦艦のすぐ横に接舷した明石は50万トン戦艦の方に向かって問いかける。
そして暫くして姿を現したのは戦国時代の甲冑をまとった少女であった。
彼女が50万トン戦艦の船魂である。
「『明石』さん。 以前も申しあげましたが私はここから降りるつもりはありません」
「でも、あなたはいずれ解体されるのよ? 解体される前に降りないとあなたは……」
船魂は自分が宿る船が沈むときその直前に船を降りる。
解体されゆく彼女もまた船を降りるべきなのである。
「お忘れですか明石さん。 私たち船魂は港にいる間にしか船から降りられないということを」
「あ!」
「それに、仮に降りられるとしても私はここを離れるつもりはありません。 私はこの船体が解体されても可能な限り存続し、この船を融かす溶鉱炉に身を投じるつもりです」
「それって……」
<明石>は彼女の言葉に耳を疑った。 そんなこと出来るはずがない。
そう、船魂は依代となる船が沈めば自分も消滅するのである。
彼女の言葉はそれを真っ向から否定するモノであった。
そのまま彼女は言葉を続ける。
「正直、私もこの船が消滅してからどれぐらいまで現世に残れるのか分かりません。 でも決めたんです」
「どうして…?」
「私の体はこの世界で新しく生まれて来る船の資材になるでしょう。 例え今の記憶を失うとしてもその時新しく生まれてくる船魂達の一部となって彼女たちを支えていきたいのです。 でも、唯一の心残りは名前を与えられぬまま解体されることなんです……」
そういって彼女は顔を伏せた。
<明石>はそんな彼女にかける言葉がなかった。
その時、一隻の小型ボートが彼女の側面に横付けした。 ボートに乗っていたのは中佐の階級章を付けた士官であった。
「あっ、あれ見て」
「あれは…金田中佐!!」
ボートに乗って彼女の元に来たのは現在では造船技官として艦政本部に詰めている金田秀太郎中佐(現在二佐)50万トン戦艦の生みの親その人であった。
彼女の船体に手を触れた金田は感慨深そうに呟く。
「こっちに来てからなかなか会えなくて済まなかったな。 まだ船の形が残っているうちに来ることが出来てよかったよ。 お前には辛い思いをさせるな…」
いとおしそうに船体をなでる金田。 その姿を見ていた彼女と明石は胸が締め付けられる思いだった。
「なあ船よ、お前に口があったら自分の運命を呪い私を罵るだろう。 自分の意志があれば解体を拒むだろう。これも私に先を見る才能が無かったからだ。 もし未来の海戦のあり方を知ることが出来たらお前を単に大きいだけではない戦艦にしてやれただろうに……。 すまない…本当にすまない…」
「そんな…そんな事ありません。 中佐は私をこの世に送り出してくれました。 今の私はそれだけで充分です。 だから…だからそんなに自分を卑下しないで下さい『お父さん』!!」
彼女の言葉が金田の耳に届くことはない。
それでも彼女は自分なりに金田を慰めようとした。
すると金田はおもむろに腰から短刀を抜いた。
「解体されていくお前に私がしてやれることはこれぐらいしかない」
金田はそう言って短刀で彼女の船体に何かを刻み始めた。
「これで良い。『天照』これがお前の名前だよ」
そこには短刀によって『天照大神』の文字が刻まれていた。
「お前にふさわしい名前を考えたときこれが最もふさわしい名前だとおもったよ。うけとってくれ『天照』よ」
「お父さん……ありがとうございます。 私に名前を下さって」
「よかったね、『天照』ちゃん」
「天照」は感激のあまり泣いていた、名前を与えてもらうという彼女の望みが叶ったのだから。
それも自分を世に送り出してくれた人が直接名前をくれたのである。
それを見ていた「明石」もまた泣いていた。
彼女に名前が与えられた事への感動とそんな彼女を解体しなければならない自分の不甲斐なさとの両方の感情を入り交じらせて泣いていた。
やがて、空には夕日がかかり太陽が西に傾き始めた頃、金田はボートのエンジンを始動させた。
少しずつ「天照」からボートがゆっくりと離れていく。
「さようなら天照。 短い間だったけどおまえと過ごせてよかった。 そして約束するよ。 いつか必ずお前よりすばらしい軍艦を作ることを」
名残惜しそうに徐々に小さくなっていく「天照」を見つめる金田。
その時彼の耳に天照の感謝の言葉が聞こえた。
(ありがとう。お父さん……)
「えっ? …まさか、な」
その声に一瞬驚いた金田であったが、彼は前を向くとボートを全力で走られ始めた。
そして二度と天照の方へ振り返ることはなかった。 だが彼の表情は晴れやかであった。
この日の出来事は解体されゆくトンデモ艦達の間で結構な話題となった。
そしてこの出来事によって「天照」同様に解体後も船を降りることなくその身を溶鉱炉に投じる決意をする船魂が続出する事になるのだがそれがどの様な結果をもたらすのか、この時点では彼女達ですら分からなかった。
2002年1月31日UP
2003年11月29日 括弧、表現などの一部を訂正。
2004年 1月 3日 新フォーマット版変更と共に背景色変更。
2004年 9月24日 フォントサイズ変更と文章の一部を修正。
<アイングラッドの感想>
山河晴天さん、早速の第2弾ありがとうございました。
運命に翻弄されるフネ達の悲喜こもごもが伝わってきて良いですね。
さて、オーストラリアでは一体何が起こっているのか?
南極観測隊「そうや」がニューシドニー村に寄港するまでに解決せねばなりません。
ううむ、今後も目が離せませんね。
ではでは、皆さん感想をよろしくお願いします。
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