作者:コバヤシさん
新世紀2年7月6日 13:25分
東京都新宿区市ヶ谷 防衛省技術研究所第8研究室
「あんですとぉーっ?」
蓮田の奇声が研究室に響いた。
航空機開発局から来た一通の提案書がこの奇声の原因である。
『電子戦略偵察機「XSR/F-1」開発第一素案』
周回軌道上の偵察衛星では限界がある戦略偵察のため、航空自衛隊が戦略偵察機の開発を決定したのが今年4月、最近になってまとまった要求仕様が発表された。
「大気圏内航続距離無限大、最高速度高度1万メートルでマッハ4以上、高度1000メートル以下でマッハ1.5、アフターバーナーなしで巡航速度マッハ2.5以上、失速速度300km以下・・・・・化け物ですかこれは?」
「今、わが国にある技術を総動員すれば作れなくもないですよ、TDFとMATもようやく全面協力を申し出てくれましたしね」
そう蓮田に答えたのは、堀越二郎。
融合前の世界であの「零式艦上戦闘機」を作り出した日本航空機史上に名を残す技術者である。
融合当初は超音速戦闘機の基礎的な構造から再勉強と言う目にあった彼であったが、いまや最新のステルス機に関する理論まで習得した、日本最高の航空機技術者である。
「大体、戦術理論で行けば無茶も同然の人型兵器を実用化している技研さんがこの程度で驚かれるものですか?」
「ぐっ・・・・・」
「それに、このスペックをほぼ完璧に満たす化け物がここには有ると聞いていたんですが?」
「・・・・・よくご存知で」
ニコニコと人の良い笑みを浮かべながら政府発行の機密閲覧許可書を提示する堀越に、蓮田は内心白旗を揚げていた。
同日 14:25分
東京都新宿区市ヶ谷 防衛省技術研究所地下200m
秘匿兵器管理室「パンドラの箱」
「これが・・・・・」
艶やかに光る外装に触れながら、堀越は呆けたようにつぶやく。
堀越と蓮田の目の前には、見たことのない大型戦闘機が2機あった。
一つは見た感じYF-23スーパースターを彷彿とさせるシルエットを持つ、黒に近い濃紺で塗装された機体。
もう一つはグラマンX-29やスホーイS-37ベルクートを思わせる前進翼が印象的な、白に近いベージュを基調にした機体であった。
「時空融合直後、大気圏突入中などの状態で融合に巻き込まれた存在が幾つかあるのはご存知でしょう?」
「はい」
時空融合現象があった直後、エマーンとの交渉に向かった遣欧派遣艦隊が遭遇した可変戦闘機「レギオス」は日本連合内部でも有名な存在である。
おおよそ量産兵器としては非合理的と思われていた可変機構を採用した戦闘機と言う事で、現在も残された資料を基に研究が続けられている機体である。
「そのレギオスとこの機体に何の関連性が・・・・・まさか?」
怪訝な顔をする堀越に、蓮田は続けた。
「この機体も可変機構を有する戦闘機なんです、しかも能力から行けばレギオスが子供の玩具に見えるぐらい高度な技術を有した・・・・・・」
水銀灯に青白く照らされた機体を見上げ、蓮田はどこか怪談話でもするような口調で堀越に説明していた。
「ですが蓮田さん、我々が欲しいのはマッハ5以上の速度で飛べる熱核エンジン搭載の戦闘機ですよ、可変戦闘機は・・・・・・」
話がずれ始めたように感じたのか、あわてた口調になった堀越を蓮田は笑って押しとどめた。
「この機体、高度90000Mでマッハ20以上出せるそうです」
「マッハ20!それでは余裕で地球脱出速度を出せるのでは?」
予想をはるかに超えるその機体の代物っぷりに、思わず堀越は手に持っていたデジタルカメラ内臓の携帯電話を落としていた。
「地球脱出速度どころか、外装オプションで恒星間航行も可能なんだそうです」
「恒星間航行ですか・・・・・・」
もはや自分の理解の範疇を超えた話に、堀越はただただ唖然とするだけであった。
そのような代物が此処にあったとは・・・・我々の理解の範疇を超えているぞ・・・・・。
そんな言葉が、彼の頭の中をぐるぐると回っていた。
相克界に阻まれているとはいえ、超光速航行技術はエマーンすら手に入れていない高度技術の一つだ。
もし日本連合がこの技術を持っていれば、将来相克界が晴れ上がりを迎えたときに有効な切り札の一つになりうる物であった。
しかも、戦闘機に搭載可能なサイズで、である。
「この機体のパイロットが言うには、「フォールド航法」と言う一種のワープなんだそうですが」
「はぁ・・・・」
この機体が持つフォールド航法技術は、日本連合が唯一実際に実行可能なシステムを持つ恒星間航行技術でもあるのだ。
(DoLLSと共に現れた超空間通信施設は有ったが、「航行」技術は実物が現れなかったのだ。ボソンジャンプは火星遺跡の演算ユニットの存在無しでは実行できない上に、A級ボソンジャンパー以外はレセプターとなるチューリップも必要である)
「この機体よりはそちらの白い方が機体構成から行けば設計が手堅いせいか、参考になるかも知れません」
呆ける堀越を見ながら、蓮田はこの機体が持つもう一つの特徴については話そうとしなかった。
正式にはYF-21・シュトルムフォーゲルII(ツヴァイ)と呼ばれる青い機体は、現在の日本連合では手に負えない高度技術の塊だったのだ。
特徴としては半生体素材を用いた自在変形型装甲素材を用いた可変断面翼、パイロット自体がバランサーになるとも言えるBDIと呼ばれる意識共用型思考制御システム、今まで存在したどの人型兵器より優秀とも言えるバランサーシステム、斬新なアクティブ・ステルスシステム・・・・。
技研はその中で、BDIと呼ばれる脳波制御技術に着目していた。
パイロットに修行僧のごとき集中力を必要とするものの、現在日本連合が持つ思考制御技術に比べると霊能力等の特殊能力やサイボーグ化を前提としないこの操縦システムは非常に有効と考えられていたのだ。
このYF-21と時を同じくして転移してきたYF-19エクスカリバーの2機は、今の時点では複製不可能と言う判断が下されていたがYF-21の機体設計そのものは完成した戦略/戦術電子戦闘偵察機SR/F-1「彩雲弐式」へ受け継がれ、この機体のコンピュータが搭載していたデータのコピーにより、後のコンバインドフォース主力戦闘機、VF-1バルキリーは生まれる事になる。
だが、これより十数年後、再びこの2機は歴史の表舞台に躍り出る事になる事を誰も知らない・・・・・・。
Super Science Fiction Wars Outside Story
鋼鉄の
第4話 地球で生きてくエトセトラ(前編)
新世紀2年7月12日 05:30分
北海道石狩管区千歳市 航空自衛隊千歳基地
夏とはいえ、北海道の早朝は20度を上回る事は少ない。
朝の清冽な空気とからりと晴れ上がった空が、千歳基地の上空を覆っていた。
だが、この基地の緩衝地帯に突如現れた軍事基地の住人達にとっては、その光景も困惑の対象でしかなかった。
「間違いなく、地球なんだよね・・・・・」
朝焼けがすっかり抜けた夏の青空を見上げ、ミリセント・エヴァンスはDoLLS基地から千歳滑走路につながる急造されたタキシーウェイに立ちすくんでいた。
蒼穹の東側には、白く色を変えた月が浮かんでいる。
その数は一つ。
その事は間違いなく自分がオムニではなく、地球に居る事の証拠であった。
だが、彼女らオムニリングにとって地球は「敵」と同意である。
独立戦争を生で体験している初代DoLLS達にとっては、余計にその思いは強い。
その「敵地」に突然放り込まれた今、日本連合との交渉に忙しい首脳部を除いて多くのDoLLS隊員達が困惑したまま毎日を送っていた。
すでにDoLLSは陸上自衛隊の一部隊として編入され、新設された特務本部(世間一般ではJ-SOCOMと呼ばれる)所属となる事が決定していた。
これはDoLLSがC-5Aギャラクシーを上回るC559アトラス・C637ギガントと言った大型戦略輸送機、AC17、AC157と言った最高速度がマッハ2を超えながらPLDを一個小隊単位で輸送できる戦術強襲輸送機を有し、千歳を基点としても日本連合国内であれば北は千島列島の北端まで30分以内。沖縄南部までも1時間以内の展開が可能と言う今までの日本連合には無い高度の緊急展開能力を有していたからであった。
(この時点で特機の緊急展開を目的とした大型戦略輸送機の先行試作機が完成していたが、あくまで試験運用であり量産化にはまだまだ長い時間がかかると思われていた。スペック的にはエヴァンゲリオンをフルオプションで輸送できる、揚力のみで飛行できる航空機の限界とも言える巨体(ターポン除く)の持ち主なのだが、いかんせん建造に掛かるコストがイージス巡洋艦並みと言う高額なコストは量産に耐えうる物ではなかったのだ(後に窒化炭素結晶体「ふわふわ」の応用でコストダウンを図れたがそれでも簡単に作れる代物ではなかった)
同時にDoLLSに求められたのが、人型機動兵器の教導部隊役であった。
陸自の切り札であるWAPは、未だ実験中隊での様々な戦術・戦闘技術の試行錯誤が続いている状態であり実戦部隊の編成に入るまでは今しばらくの時間がかかる物であった。
だが、PLDと言うWAPと機体フォーマットや戦術ニッチェが似通った存在が現れたおかげで、陸自としてはWAPの戦術シラバス作成を早められる可能性が出てきたのだ。
それ以上にロケットアシスト式(X-4)・リニアアシスト式(X-5)低圧砲とはいえ十分な破壊力を持つ120mm砲が運用出来、戦闘ヘリに匹敵する機動性能と陸戦兵器としては比肩する物ない電子戦・対空戦能力を持つPLDの存在は陸自にとってはこの上なく魅力的な存在であった。
この時点においてDoLLSの存在は陸自にとっては非常に重要な存在となっていた。
「必要とされている」のはわかっていた。
だが、ここが地球であると言う事が彼女たちを困惑させていた。
「よぉ!エヴァンス准尉!!」
ぼんやりと朝の空を見上げていたミリィを呼び止める声がした。
「コッドウッド班長!」
振り返ると背の高い壮年の男がミリィに声をかけていた。
DoLLS整備班長ジェイムズ・コッドウッド技術大佐。独立戦争前に地球から移民でやってきた黒人の巨漢である。
「どうしたミリィ?珍しく早いと思ったら滑走路でぼけっとして」
「いや、ここがやっぱり地球なんだろうか。って思いましてね」
そう呟くように言って再びミリィは基地の外側に目を向ける。オムニに居たときと殆ど変わらないDoLLS基地建物の向こう側には全く違う山並みが広がっていた。
「あの山・・・・・あっちが恵庭岳で・・・・向こうが樽前山・・・・・でしたっけ」
「おいミリィ・・・・俺が地球出身だからって何でも知ってるわけじゃないぞ。大体俺はアメリカ出身で日本はわからん」
「すみません・・・・」
コッドウッドの言葉に思わずミリィは罰の悪そうな顔を見せる。やはり惑星国家であった(ジアス戦役の時代であれば・・・・だが)オムニに居たミリィとしては幾つもの国家と民族が区域に分かれて住んでいると言う姿は理解しにくいのだ。
ミリィが言葉を続けようとした時、突然耳を劈く爆音が飛び込んできた。
データ取りのため試験飛行を行っていたDoLLS-WINGのF231e戦闘攻撃機だ。
「セシルが帰ってきたか・・・・・こっちでは購入できる資材が限られて整備が大変なんだよな」
「そうですね・・・・・・」
時空融合に巻き込まれてから一月近くが経過したが、PLDや戦闘機と言ったDoLLSの装備の運用は自衛隊に提出する試験を除いて行わないように通達されていた。
2540年代と2640年代。それぞれのDoLLSベースに有るパーツのストックだけでは普通に運用していればすぐに交換が効かなくなる。
現在技研と共同開発する方向で話を進めている複製PLDの基礎設計が上がるまでは練度の低下を防ぐ意味合いも含めて、毎日のシミュレータ訓練が関の山と言った所であった。
(これも電力供給と言う点を考えると、かなり大変な物では有ったが)
補給が滞った時の事を考え、2540年代の初代DoLLSでは常用の2倍以上の交換パーツをチャージしてあっても、である。
パーツ以上に問題なのがPLDの動力源である陽電子燃料電池であった。
これは素粒子レベルでの非常に緩やかな対消滅反応でPLDが必要とする膨大な電力を供給する物であり、理論を聞かされたSCABAIの研究者が「これだけコンパクトなサイズで、複製可能なレベルの対消滅機関が有るなんて」と驚愕した代物である。
日本連合に置いてそれまでに発見された対消滅機関と比較して効率は決して良くは無いもののそのサイズのコンパクトさと対消滅反応時に発生するガンマ線の量が極めて少なく、かつ強電磁場フィールドで100%抑えられると言うある意味理想的な動力機関であったのだ。わずか1メートル四方のコンパクトなサイズで400KV6A/hの電力を20時間以上供給できるというハイドロエンジンと比べると限界行動時間に劣るが静粛性と最大出力で勝るパワープラントであった。
対消滅反応を起こす水素同位体リキッドの複製は分子式・精製方法は現在の技術で十分再現可能なレベルであったため
苫東にあるケミカル系企業が苫小牧にて製造しているが、肝心のPFCは複製可能であるかどうかが全く見えていない。
海援隊傘下のケミカル企業がPFCの特許を譲ってほしいと交渉を仕掛けてきているが、DoLLSと企業の直接交渉は自衛隊によって厳しく制限されていた・・・・・。
PFCを搭載した大型レイバーや後に「歩行式地上戦艦」「ハウルの動く城」とあだ名された重砲撃型デストロイド・モンスターが登場するのは、まだ先の事である。
だが、これらの要素を差し引いてもPLDを自衛隊に採用させられるかどうかは、今後の分析と判断次第であった。
「それにしても、ミリィのあれは本当に凄かったな・・・・相変わらず器用な奴だよお前は」
そういってコッドウッドは思い出したように笑いを堪える。
自衛隊によるPLDのテストが始まる前、陸自関係者の度肝を抜いたのがPLDによるパフォーマンスであった。
DoLLS基地の格納庫に集まった自衛隊関係者を前に、一体のX4Sがフル装備で現れた。
ハーディとナミ以下、DoLLSによる説明が終わった後にPLDの器用さを示すためのデモの意味合いだったのだがその内容が意表を付く物であったのだ。
まず、そのX4Sのほかに4thドールズが使う強襲形PLD、X5+Cが2機両脇に立った。なぜか2機とも機体の2.5倍ほどの大きさの棒を持っている。
一様に不思議そうな顔を見せた技研を初めとした技術者の前で、最初に度肝を抜く行為が始まった。
その棒を持った2機のX5+Cが向かい合わせに立てひざの姿勢を取って降着し、互いの棒を掴むと床にしっかりと置いた。
その棒の間にX4Sが立つと、なぜか間の抜けた曲が流れ始める。
「♪あーるーぷーすーいちまんじゃーくー」
X5+Cが子気味よく動かすバーの間をテンポの良いずんずん!と言う音とともにX4Sが交互に動く棒の間を跳ね回るように踊り始めた俗に言う「バンブーダンス」である。
この光景を見た自衛隊上層部は笑う者、唖然とする者、必死でその動きを追おうとする者様々であった。
だが、この光景で終わったわけではなかった。
さらに3体のX4Sが現れ、横一列に並ぶ。数瞬の間を置いて、突然としてハイテンションな音楽が掛かった。
「♪キン!キン!キングゲイナー! キン!キン!キングゲイナー!」
一部の世界で放映され、マニア間で人気だったサンライズ製作のアニメ「オーバーマン・キングゲイナー」のオープニング曲「キングゲイナー・オーバー!」に合わせて4機のX4Sが豪快にモンキーダンスを踊り始めたのだ瞬間、その場は爆笑の渦に包まれる。
爆笑する周囲をよそに、分析を担当していた技研とSCABAI、ゲストとして呼ばれた篠原重工・来栖川エレクトロニクスのスタッフ達は戦慄を覚えていた。
「あのゴツイ外見であれだけしなやかに動けるとはな・・・・・」
「量産機でエリアルと遜色ない運動性・・・・やるのぉ」
「な・・・・なんだアレは・・・・・ふざけているのか?」
この後も反復横とび、集団パラパラ、はては「赤上げて!赤下げないで白あげて」など珍妙なパフォーマンスが続き、研究者達を煙に巻いた。
ちなみに余談だが、この「キングゲイナー」のサントラに収録されていた「ミイヤの祭」が新世紀元年秋に東ヨーロッパに出現した旧ドイツ軍兵士を日本連合が受け入れ、彼らがシベリア鉄道経由で日本にやってくる最中に偶然GGGの臨時放送で流れ流行したのは意外と知られていない。
旧約聖書に書かれたユダヤ人達の「エクソダス」をネタにしたアニメの挿入歌が第二次大戦中のドイツ兵士の琴線に触れたというのも、また妙な話である。
この時のパフォーマンスを行った主が、ミリィであった。
彼女の作業用PLD操縦で磨いたテクニックは、通常PLDにプリセットされている動作パターンとタイミングの組み合わせによって通常考えられない動きを容易に引き出すことが出来る。
だが、この操作にはかなりの熟練が必要であり、天性のオーバーセンスを持っていたミリィが中心となって行われて初めてこういった高度なパフォーマンスが行われたとも言えるのだ。
後のPLD複製計画でもテストパイロットチームの中で彼女の存在が大きく扱われたのは言うまでも無い。
「あのパフォーマンスでお偉方も呑まれたようだしな、PLDの凄さをわかってくれたんじゃないか?」
そのパフォーマンスの後の試験も、度肝を抜くものであった。
PLDは主な機体構造としてスケルトンフレームと特殊チタニウムとセラミックの複層シェル構造を併せ持つセミモノコック構造を採用しており、基本的に徹甲弾の直撃には強い。装甲を貫くには専用に調整された榴散弾を必要とするのだ。
距離300から90式戦車の戦車砲の直撃を受けても致命的なダメージを受けず、弾き返した光景を見て、パフォーマンスで唖然とさせられた関係者達をさらに呆然とさせた。
DoLLS等がやってきた西暦2500年代〜2600年代の惑星オムニで使われている戦車砲が90式戦車の1.5倍の初速度を持ち、その直撃に耐えられると言う事を理解していても、いざ実際に見せられると衝撃的であった。
その後のテストでもWAPと比較しても優秀な兵器であると判断されたPLDであったが、自衛隊に採用させるか否かと言う点においては難しいと言わせる要素が山積していた。
同日10:05分 北海道石狩管区千歳市
航空自衛隊千歳基地内 DoLLSベース 司令官執務室
「ようこそ、DOLLSへ」
ハーディは目の前に2人の男を迎えていた。
片方は引き締まった体をした、見た感じ格闘家か何かのような印象を与える体つきをした精悍な男。
もう片方は体つきこそそれなりにしっかりしているが中肉中背の、長い髪を後ろで大雑把に結んだ飄々とした印象の男であった。
「北部方面隊第7師団苗穂第3整備小隊より配属されました、本郷義昭二尉であります」
「同じく北部方面隊第7師団苗穂第3整備小隊より配属されました、加持亮二三尉であります」
そう二人が名乗った後、本郷と名乗った男が口を開いた。
「DoLLSの装備等の研修のため、貴大隊への配属を命ぜられ、本日を持ちまして陸上自衛隊第二特務空挺大隊及び航空自衛隊特務航空団整備支援班へ着任いたしました」
「よろしい、詳しくはコッドウッド技術中佐から聞いてほしい」
「了解!」
ハーディがそう言うと、二人は敬礼の後、執務室から整備班オフィスへ通じるドアへ消えていった。
「フェイルン、クァンメイ。どう思う?」
二人の姿が消えた後、後ろに控えていたヤオとファンにハーディは問うた。
「・・・・・・ただの整備班とは思えないわね。どう見ても・・・・・」
「自衛隊と政府の送り込んだ監視人、って所かしらね」
「そう・・・・・我々の存在は連合内でもきわめてイレギュラーな存在だからね。我々が地球で暮らしていくと言うこと自体が問題であるように移民惑星からの転移者と言うのは日本連合では初めての存在らしいし」
この時点ではゾイド連邦との国交も樹立されたばかりであり、「太陽系外の移民惑星からの転移者」は日本連合では純粋な異星人や異星人のハーフより珍しかった。(宇宙人とのハーフは現在確認されているだけで自称「銀河系連合監察局・惑星日本」人とのハーフである七瀬成恵(14歳)を始めかなりに上るらしい)
そういった点でDoLLSは微妙な立場におかれているのは確かであった。
「大体、この日本連合って国自体がマンガみたいな事が平気で起きている国だしね」
ヤオが再び話を切り出す。千歳に落ち着いて以来、合法非合法問わずさまざまな手段で入手した時空融合以来の日本連合の記録はDoLLSメンバーをしばらく偏頭痛に悩ませた程の物であった。
巨大ロボット、怪獣、使徒・・・・・そして東京都は帝都区を中心に多発しているオカルトとしか言い様が無い不可解な現象・・・・・。
DoLLSの常識で行けば理解の範疇を3パーセクは超えた事態が平然と起こっているのだ。
「そう、そういう点で私たちの敵も単純には済まない世界なのは確かよね」
DOLLSが戦うであろう存在に関しての情報も、あまりにも多岐に渡る物であった。
赤い日本以外にも、絶えず日高地方〜釧路地方の海岸を脅かしているゾーンダイク軍の「ウミグモ」地獄一味の機械獣たち。
その他小規模な武装テロリスト等、枚挙にいとまなかった。
歩兵、戦車とPLD、ヘリだけ相手にしていればよかったオムニとは訳が違うのだ。
「基礎戦術の練り直しを含めて、早急に実機訓練を再開したいところなんだが・・・・・」
ハーディはそうつぶやくと、いまや貴重品となりつつあるカーミック大陸産の緑茶を口に運んだ。
オムニ産の食品のストックはいずれ底をつく。今のうちに地球の食べ物に慣れておかないと・・・・と内心ハーディは呟いていた。
「消耗品の補給体制もまだ確立してない状況ですからね・・・・。PLDを潰す訳にはいけませんし」
いつの間にか執務室に現れていた4thドールズ・・・・・改め第二中隊のフェイエン・ノールが応接用ソファに腰掛けて言う。
気がつくと執務室は臨時のドールズ首脳会議となっていた。
「8月には赤い日本に対しての示威行動の意味も含めての大規模演習が矢臼別であると斉藤陸将より通達があったゾイド連邦からの軍も参加する物との事だ。おそらく規模は「オムニ・ライジング」以上のものだろう」
ハーディの言葉に、一同面持ちを固くした。
独立戦争前、そしてジアス戦役終了後に行われた全軍規模の実弾演習「オムニ・ライジング」。
それを上回る大規模演習となれば、PLDの実力アピールの場として最高のシチュエーションなのは確かだ。
「ですが大佐、今のドールズの装備を壊してしまうのは・・・・」
ナミとエレンがハーディを押しとどめるように口を合わせる。
ナミは新型PLDの基礎設計も出来ていない状態で装備を壊してしまう危険性のある大規模実弾演習への参加そのものへの不安から出た言葉であったがエレンは別の意味で不安を覚えていたのである。
その不安とは、「確率論」である。
出来るだけ出現当時の姿を保っていた方が、確率論的に言えば揺り戻しなどでオムニへ帰還できる確立が高まる。彼女はそう考えていた。
「だが、ある程度我々の力を見せておかないと日本連合のサポートは受けにくくなるのは確かだ。今のDoLLSは半分『傭兵』みたいな物と言っても過言ではないからな」
この場合、戦果を見せなくてもERET等と並び特務行動局直属部隊の要として位置付けられているDOLLSには十分なサポートが受けられるが暗にハーディは実機訓練が出来ない事による錬度低下を危惧していたのだ。
そのため、予備部品のストックを消費する事を覚悟でこの演習に参加する予定を強引に北部方面隊総監部へねじ込んだのである。
「確かにそれを考えると、戦力維持の観点から言っても必要なのは確かよね」
クァンメイがハーディの暗に言いたい事を察して答える。
「ですが大佐、新型PLDの完成は早くても今年末から来年頭ですよ」
「完成しても量産化しての配備となればDoLLS全体に行き渡るだけでも来年の春あたりまではかかると・・・・。現行機の補充部品を考えるとあまり本格的な実戦運用は避けたい所です」
ナミとコッドウッドが心配気な声を上げる。現時点では基礎設計すら出来ていない状態なのだ。
PLDの評価試験はまた続いていたが、すでに分析が終わったデータが公開された時点で幾つかの部隊から配備を希望する声が届いていた。
陸自としてはこの年5月のお台場事件で決定的な火力不足が露呈した空挺レイバーの後釜として第一空挺師団を中心に配備する予定で居るようだがWAPが苫小牧の技研北海道工場にて生産ラインに乗ったばかりの状態では、試作機の製作もおぼつかない状態であった。
「正直な事を言わせていただければ、データ取りを終わらせた後は時が来るまで封印して置きたい所ですよ」
コッドウッドの言葉に、ハーディは首を横に振った。
「技研からの連絡があってな、PLD製造に関して篠原重工が興味を示しているらしい。BEPAMに関しても大阪の松村技研がライセンス生産に興味を示しているとの事だ」
「となりますと?」
ハーディは安心したような顔を見せ、一区切りを置くように言葉を続けた。
「技研工場だけでは月産10機が良い所と思っていたが、篠原の八王子工場をあわせれば月産20機以上は配備できそうだ。松村技研もマイクロアクチュエータを使った人工筋肉の開発ではオーソリティとの事らしいし」
後に大流行するエンジェリック・レイヤーに用いる格闘用人型セボット(センチメータサイズ・ロボットの略)「エンジェル」の駆動機系を独占供給していたのもこの松村技研なのはあまり知られていない話である。
「となりますと、3月にはDoLLS常用機分は配備できると言う事になりますな」
「順調に行けばね」
安心したコッドウッドに対して、ナミは溜息混じりに言った。
「それまでは教導部隊としての役割も果たさなければ行けないのも事実よね。WAPの戦術シラバスの草稿を見たけど、とてもじゃないけどお話に成らないわ」
ヤオがあきれた口調で戦術シラバスを観たときの事を思い出すように言った。
WAPに関しては、もともと京浜工業地帯の一角に無人で出現した霧島重工の工場に存在していた完成機や生産ラインを利用していたためWAPのOSに含まれていた静止模擬演習機能のチュートリアル以外にはシミュレータや基礎的な戦術シラバス等はゼロから構築せざるを得なかったのだ。
小隊単位での戦術は対機械獣戦、対戦車戦などで問題ないレベルで出来上がっていたが、白兵戦などのプロセスはいまだに完成された物とは言い難かった。
「運用できる武器の種類が大きく違うとは言え、シラバス編集への協力は必要だと思う。しばらく我々は暇することは無いだろうな・・・」
「はい、それを考えると・・・一部メンバーのWAPへの機種転換訓練は必要だと思います」
新型PLDがWAPと併用される事が前提であり、要求仕様としても自衛隊側から「2式特攻車との可能な限りの部品共通化」を希望されている以上DoLLS側も2式特攻車へ習熟しておく必要があった。
「来月までに何機かの2式特攻車を回してもらう必要があります、名目は2試特攻車のためのデータ取りとでもしておけば良いかと」
フェイエンの言葉に、頷く一同。
第1中隊(元祖DoLLS)および第2中隊(4thDoLLS)共通の新型PLDはいまだにDoLLSと自衛隊の間で要求仕様のすり合わせ段階であり、設計にも着手できていない。
その点で2式特攻車を実際にDoLLS側で運用してのデータ収集は必要なのは確かだった。
「我々ものんびりしている暇は無いと言う事だ、各自計画の策定を急いでくれ!」
「了解!」
ハーディが長くなった臨時会議にピリオドを打つべくハッパをかける。
それに答えるように、執務室に声が響いた。
それから2週間後、8月の太陽が照り付ける千歳基地にDoLLS訓練用の2式特攻車3機が到着するのと時を同じくして新型PLD、仮称「2試特攻車」の要求仕様が策定された。
戦術用途: |
中距離砲撃戦 対戦車戦闘 対航空機・回転翼機戦闘 対機動兵器戦闘 局地戦 高高度空挺降下戦闘(HAHO) 低高度強襲降下戦闘(HALO) 隠密揚陸戦闘 |
機体構造: |
2式特別攻撃車両との共同作戦および前線での整備の容易化のため、2式特攻車と同様から1m前後の増減に留める(全高6.53m〜8.25m以内) 機体構造はレイランドダグラス社製X4-S型のそれを基本形として、プライマリスケルトンを主骨部Li-Ai合金、間接部ネオカーボン及びLi-Ai合金及び外骨格装甲を装甲厚50mmのネオカーボンモノコック構造を基本とし、セラミック及びハイチタン・モリブデンの複合装甲とする。 |
総重量: |
空挺降下作戦時に現在航空機メーカーで複製計画が進められているオムニ軍側輸送機(DoLLSが装備していたC637輸送機のデッドコピー品)での輸送が可能なよう一機あたり乾燥重量5.25t、最大戦闘可能重量20.2t前後とする
|
動力系: |
PFC(陽電子反応型燃料電池)及び補助として霧島重工式水素分離燃料式タービンエンジン(ハイドロ・タービンエンジン) 最大出力250Kva/h 無補給限界作戦行動可能時間48時間(PFC/ハイドロエンジン併用時) 高速機動用としてコアレスモーター駆動によるローラーダッシュシステム搭載 (防衛省技術研究所(以下技研)が開発中の戦車・装甲車用ハイブリッドシステムを基本とする) 補助動力源を装備しての連続限界作戦行動可能時間は72時間 最大出力はPFC4基+ハイドロエンジンで2000Kva/hを目標とする。 将来のGSライドあるいはパラジウムリアクター量産化を念頭に置き、動力系には余裕のある設計を求む。 |
駆動系: |
圧電可塑性樹脂製人工筋肉(BEPAM)及び間接部補助駆動として松村技研製マイクロアクチュエーター使用 各関節部および機体骨格部構成は2式特攻車と共通性を高めるためMULS-P規格(通商産業省登録規格12090号)互換の構造とする。 間接部はMULS-P規格に合わせてユニット化され、前線でも容易に間接部からの切り離し、ユニット交換が可能な構成とする。 |
機体制御系: |
ソフトウェア: 技研製WAP機体制御OSを基本として改良した新OS「MM(ManMachine)-TRON」(補1)による制御を基本とする ハードウェア: 音声応答型統合情報通報システム(HAL)による情報連携および機体制御系への思考制御システム搭載を将来的に目指し 来栖川電工製非ノイマン式バイオAIチップPNNC-2005Jを基本としたパイロット支援・統合情報処理システムを搭載する。 基本的電子回路系は低損失率型光ファイバーを用いた光電子回路を基本とする。 |
兵装系: |
現在赤い日本占領地域で幾度か存在が確認されている正体不明の重装機動歩兵への対抗策として、12.5mm以上の徹甲弾が発射可能な高速重機関砲を固定武装として搭載する その他、各種武装のハードポイントはディジェム社製XB-10型装甲歩兵を基本として、両肩部可動式砲架X2、両腕部手持ち式銃器X2および腕部固定式砲架大腿部オプション収納庫X6の計12箇所の兵装固定部を持つ |
(補1)四国圏が官民一体で進めている汎用型PC用OS『フォーチュン』に対抗して国産OS『TRON』の機能向上を目指した中の派生品種。
元々技研が開発したWAP用OSが組み込み用OSであるI-TRONを基本にしており、これにディジェム社のXx-10シリーズのOS要素を参考に改良したものが今回、MM-TRONと言う別名称を与えられたのである。将来的にはレイバーを初めとした人型機械すべての共通OSとなる事を目指している。
「今の技術でPLDが遜色することなくコピーできた事が驚きだけど、実際にこれだけの仕様を満たせるのかしらねぇ」
仕様書を見たヤオがぼやくように言う。様々なオーバーテクノロジーを付加して考えれば日本連合の技術でもPLDの複製は可能と考えてはいたが要求仕様を見るとX-4S、X-5S、Xx-10シリーズをすべて統合した上にそれを上回る高性能機であった。
「GGGがLi-Ai合金のパテントを無料供給してくれたのが助かったわね、全部ネオカーボン製ムーバブルフレームと言う手も有ったけど、出来れば構造は変えたくなかったし」
ナミが書類の束を揃えながら答える。超合金NZが大量生産品に使えない今、基礎設計を買えずにPLDの構造材として使用できる素材はこのLi-Ai合金しかなかったのだ。
もしプライマリスケルトンをすべてネオカーボン箱組み構造によるムーバブルフレームとした場合、X4の基本設計を流用する事が出来ず再設計に掛かる時間が無駄に増える結果と成っていただろう。
「製造コスト全部ネオカーボン箱組み構造の方が安くはなるけど、技研でもまだまだ研究には時間が掛かるって言ってたし・・・・今回の新型はまず無理ね」
ナミ個人としては、PLDの構造面からの発展性を突き詰めていくと最終的には「無機物で構成された巨大人造人間」になると考えていた。
100年後の世界からやってきたX-5シリーズを見たときに、彼女はその発展がソフトウェアと火器の性能向上に止まっている事に軽い失望を覚えていたのも事実であった。
そういった点で、この複製PLD開発計画は彼女が追い求めるPLDの進化するべき姿を実践する一つの機会でもあったのだ。
まだまだ理想には遠いが、この機体の設計は彼女の理想への第一歩であった。
そのためにも、この機体は完成させないといけない。
DoLLS整備中隊詰所に併設される形で急造されたプレハブの中で、ナミは外に目をやりながら新しい機体の構想を組み立てて居た。
ToBeContinued.
あとがき
おひさしぶりでございます、こばやしみちともです。
「鋼鉄」第4話、ようやく完成です。
書くこと自体は第3話と平行する形で大分前からやっていたのですが、仕事の多忙化→退職→実家へエクソダス(汗)などなどごちゃごちゃしていて結局今の今まで執筆が長引く結果になってしまいました。ホント、人を待たすのは短くしておきたいものです(汗)
で、今回新型PLDのスペック策定のところまで進みましたが、まだまだこの仕様書は変わって行きます。なにせ配備先が陸自だけとは限らないので(汗
多分今江東学園に居るあの人々からの要求が相当PLD開発をごたつかせるかと・・・・。
この後WAPによるシラバス作成のための戦術研究と平行して、PLD開発物語がプロジェクトX風味に続く予定です。
その前にフルメタ原作かコミックを見れる限り見ておかないと・・・・他の作品に登場するメカではASが一番PLDと近似性が近そうに見えるので。
新型PLDの要求仕様、公文書っぽく書いてみようと色々やってみたのですが、全然らしくなってないですね。この編の描写も荒唐無稽なシチュエーションの話にリアリティを持たせるだけに、なんとかせねばあかんです。
「・・・・・それで済めば良いんだけどね、妙に展開が遅い理由は?」
あ、ファン中佐殿。いやぁ、他の人の作品設定も絡んできて微妙なところなんですよ(汗
それで今のところは展開を遅くして他の人の作品と調整を取らないとな〜と思いまして。
特に錬金術師さんがBBSでしか予告してなかったゾイド連邦を絡めての大規模演習の話とか、作品内で言及しちゃったし。
「ゾイドねぇ・・・どうやって戦うの?あんな化物と(汗)」
まぁ、これから演習で対峙するのはゾイドより凶悪なのは居ないとは思いますよ(汗)多分ミスリルのみなさんとは一度演習する事になると思いますが・・・・。
「まぁ、ガーンズバックなら電子戦能力や火力、装甲強度でならPLDの方が上回るから・・・・。アーバレストを出されない限りは私たちの方に利ありね」
まぁ、今後敵さんの方はとんでもないのがうじゃうじゃ居ますから・・・・(笑)覚悟していてください。
「はいはい、今のところ生殺与奪権持ってるのはあなたですからね、しっかり活躍させてくださいよ」
・・・・うぐっ、この人怒らせるとある意味一番怖いんだよな・・・・。
「何かいいましたか?」
イエ、ナンデモアリマセン・・・・(硬直)
「なら、そろそろお暇しますね。ハーディ達が待ってますので」
ファン、優雅な物腰で退場。
それじゃ私も・・・・って、あの女こんな高い物注文してたんかっ!
・・・・・あー、心臓が止まる思いだった(汗
次回は実際のPLD開発作業と、DoLLSメンバーが日本各地で繰り広げる珍騒動の数々です。
お楽しみに・・・・。
(補遺)ちなみにPLD用OSの基本となったTRONですが、携帯電話用組み込みOSとしては世界最大シェアを誇る国産OSとして実在しています。
他にもデジカメなどのマイコンが組み込まれている機器のOSはほとんどがTRONです。
SSFW世界ではPC用のB-TRONが実用化されている世界があるのかあやふやですが、TRON-OSがアメリカの茶々が入らずに実用化されていれば今の我々のPC生活も変わっていたかも知れませんな・・・・。
新世紀2年7月某日
札幌市北区 札幌ステラプレイス内
ファミレス「Piaキャロット 札幌ステラプレイス店」(をい)にて収録
<アイングラッドの感想>
コバヤシさん、作品選びからご苦労された様で数々の修正を経ての完成お疲れ様です。
しかし、DollSの人達も、かつての敵地である地球に飛ばされてきて、これからの日常生活からの心配もしなくてはならないとは大変な事で・・・。(唯一の救いは第2言語として日本語に慣れていたと言う事位でしょうか)
彼女たち(と云っても男性もいますが)がどう云う行動を取って行くのか、大変に興味深い所です。
では、コバヤシさんとDollSの次の作品を期待して待っています。
投稿ありがとうございました。
日本連合 連合議会
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提供/岡田”雪達磨”さん。ありがとうございます。
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